BoP変更でトヨタGR010ハイブリッドとアルピーヌA480の最低重量が増加/WEC第2戦ポルティマオ

 WEC(世界耐久選手権)コミッティが発行したブルテンにより、WEC第2戦ポルティマオにおいてハイパーカークラスのBoP(性能調整)が変更されることが明らかとなった。

 トヨタGAZOO Racingが走らせる2台のGR010ハイブリッドと、アルピーヌ・エンデュランス・チーム(アルピーヌ・エルフ・マットミュート)が走らせるA480・ギブソンは、第1戦スパ時点から比較して最低重量増加などの性能抑制措置を受けている。

 5月1日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開幕した2021年のWECは、6月11〜13日にポルトガルのポルティマオ(アルガルベ)で第2戦となる8時間レースが開催される。今回、6月5日付けで発行されたブルテンは、この第2戦に向けた各車のBoPを公示する内容となっている。

 トヨタが今季から投入しているル・マン・ハイパーカー(LMH)、GR010ハイブリッドは、第1戦比で26kg増となる1066kgが第2戦での最低重量となる。

 2021シーズンに限り規則移行年の特例としてハイパーカークラスへの参戦が許されているノンハイブリッドLMP1マシン、アルピーヌA480は、第1戦比で22kg増の952kgという最低重量となった。

 第2戦より新たにこのクラスにデビューするスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスのノンハイブリッドLMH、グリッケンハウス007 LMHの最低重量は1030kgとLMH規則における最低重量のままとなっている。

 1スティント中に使用できるエネルギー量も変更され、トヨタは2MJ減の962MJ、アルピーヌも同じく2MJ減の918MJに。グリッケンハウスは965MJという値だ。また、最大出力もトヨタがマイナス5KWの515kW、アルピーヌはマイナス4kWの450kWと公示されている。なお、コース全長はスパが7.004km、ポルティマオが4.653kmである。

 今季、LMP1に代わってWECのトップカテゴリーとなったハイパーカークラスは規則によりLMP1時代よりもマシンが遅くなっており、2番目のカテゴリーとなるLMP2クラスとのギャップが縮まっていることが、第1戦のレースウイークを通じて明らかとなっていた。

 スパの6時間レースで優勝した8号車トヨタGR010ハイブリッドは(最低給油時間違反のペナルティなどはあったが)、LMP2のクラストップをラップダウンにするのにレースの半分以上を費やすなどしており、一部にはハイパーカーとLMP2クラスの性能差を広げるべきとの声もあがっていた。

 しかしながらWECオーガナイザーとACOフランス西部自動車クラブ、およびFIAはスパにおいて、LMP2クラスのさらなるパフォーマンス抑制は行なわない意向を明らかにしていた。よって、今回の第2戦でもLMP2クラスの参加条件に変更はない。一方で、ハイパーカークラスは最低重量増加により性能の抑制が行なわれる方向となった。

LMP1ノンハイブリッドマシンでハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ
LMP1ノンハイブリッドマシンでハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ

 LMGTEプロクラスにおけるマシンのBoPには変更がない。ポルティマオではシーズン開幕戦と同じく、ポルシェ911 RSR-19が1246kg、フェラーリ488 GTE Evoは1260kgという最低重量で参加する。

 LMGTEアマクラスでは今季、直近2レースにおける上位3台と、選手権ランキングの上位3台に、1位から順に15kg、10kg、5kgというサクセスバラスト(SB)が搭載される。

 第2戦におけるAFコルセ83号車フェラーリ488 GTE Evoの場合、第1戦スパの優勝によりプラス15kg、ランキング1位によりプラス15kg、計30kgのSBを積む。LMGTEアマクラスにおけるフェラーリの最低重量は1270kgとなっているため、83号車は1300kgでポルティマオ戦を戦う。

 ほかにポルティマオでSBを積むのはTFスポーツの33号車アストンマーティン・バンテージAMR(SB20kg)、そしてチェティラー・レーシングの47号車フェラーリ(SB10kg)となっている。

 WEC第2戦は、最初のセッションであるフリープラクティス1が現地時間6月11日金曜の15時15分(日本時間23時15分)にスタートする。

サクセスバラスト搭載によりLMGTEアマクラス最重量で第2戦に臨むAFコルセの83号車フェラーリ488 GTE Evo
サクセスバラスト搭載によりLMGTEアマクラス最重量で第2戦に臨むAFコルセの83号車フェラーリ488 GTE Evo