ハミルトン、“ブレーキマジック”の誤操作で2番手からノーポイント「惨めだし、皆に申し訳ない」メルセデス/F1第6戦

 2021年F1アゼルバイジャンGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは15位、バルテリ・ボッタスは12位で、チームはノーポイントに終わった。

 ハミルトンは2番グリッドからスタートし、2周目にはトップに立つが、ペースが上がらず、上位勢のピットストップ後に3番手に落ちた。レースをリードするマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がリタイアし、赤旗中断を挟んでのリスタート時、2番グリッドのハミルトンは首位を狙うなかでターン1で曲がり切れずに直進。残り2周では挽回のチャンスもなく、ノーポイントという結果になった。

 ハミルトンがターン1でブレーキをロックさせたのは、ブレーキバランスの設定が誤って変更されたせいだとチームは説明している。

 レースを終えた直後、ハミルトンは無線でレースエンジニアのピーター・ボニントンに対して「僕、マジックをオンにした?」と尋ねた。ボニントンは「戻ってしまったようだ」と答え、ハミルトンは「絶対にオフにしたのに」とつぶやいている。

 formula1.comによると、メルセデスの“ブレーキマジック”とは、セーフティカー先導時などに、ブレーキバイアス設定を変更してブレーキを温めるためのセッティングだということで、スイッチがステアリングホイールについている。

 チーム代表トト・ウォルフは「あれはミスとはいえない。ボタンを触ってしまってブレーキバランスが変わったことで、マシンが止まらなかった」と説明した。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP リスタート時のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ボッタスは10番グリッドからスタート、ポジションを上げることができず、逆に終盤に順位を落とし、ポイント圏外でレースを終えた。

 メルセデスは、ノーポイントに終わったことで、両選手権においてレッドブルとフェルスタッペンから首位を取り戻すことはできず、コンストラクターズ選手権ではギャップを広げられる結果になった。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=15位
 失望の一日であり、惨めな経験だった。チームには本当に申し訳なく思っている。金曜にはトップ10圏外だったが、チームの皆がハードワークに取り組んだおかげで上位に戻ることができ、今日はいいポジションにつけていた。

 リスタートの時、チェコ(ペレス)がこっちに寄ってきたので、ステアリングを切った時、ブレーキバランスを変更するスイッチに触ってしまった。それでロックアップしたんだ。

 これほど辛い思いをしたのは久しぶりのことだ。ポイントをフルで獲れると思った次の瞬間、すべてを失ったのだから。でも絶対に態勢を立て直してまた戦いに挑むよ。

(レース後の会見で語り)リスタートの時、スイッチに触ったなんて思いもしなかった。受け入れるのは難しい。でもチームの皆に申し訳ないという気持ちが一番大きい。あのポジションに立てるように、必死に頑張ってくれたのに。僕も今日、全力を注いで戦っていた。

■ボッタス「タイヤのウォームアップに10周ぐらいかかった」

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=12位
 今日のレースで、僕には速さがなかった。今週末はずっとそういう状態で、理由が分からない。大きな問題のひとつは、タイヤ、特にフロントタイヤのウォームアップだった。ハードタイヤでは、温まるまでに10周ぐらいかかった。そういう状態だから、リスタートではタイヤが冷えていて、不利になったんだ。

 できることをすべて試したけれど、今週末、このマシンのどこかが正しい状態ではなかった。理由を探り出し、早急に解決するため、徹底的に調査する必要がある。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)