首位タナクに“また”悲劇。トヨタのオジエ、デイ2を終え総合トップに/WRCイタリア

 6月5日、WRC世界ラリー選手権第5戦イタリアは競技2日目に突入。デイ2はSS9~16の計8本のステージで争われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合トップに浮上した。

 今戦も選手権リーダーとして迎えたため、初日はグラベル(未舗装路)ラリーにおける不利な出走順1番手で、路面の“掃除役”を任されることになったWRC7冠王者が競技2日目終了時点でラリーをリードしている。
 
 このデイ2を総合3番手でスタートしたオジエは、午前中のSS10でベストタイムをマークして総合2番手浮上した。その王者をリードするのは、前日から首位に立っているオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)で、彼はオープニングのSS9を制すと後続に40秒ものギャップを持って午前中最後のSS12に臨む。
 
 しかし“好事魔多し”とはよく言ったもので、タナクはこのSS12のステージ上に転がっていた大きな石に乗り上げたことでi20クーペWRCの左フロントサスペンションを破損。前戦ポルトガルに続き、またしても首位走行中にリタイアを喫することとなった。

 エストニア人ドライバーの戦線離脱によりトップに浮上したオジエは、SS12でこの日2度目のステージ優勝を飾ると午後のSS13~15でもベストタイムをマーク。8本のSS中5つのステージで最速タイムを記録し、がっちりと首位を固めてみせる。

 そんな王者を追いかけるダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)はWRCイタリア2連覇中だ。このスペイン人は今戦での3連覇達成を狙っていたが、オジエと24.6秒差の総合2番手で迎えたSS15で、マシンがロールするアクシデントに見舞われリタイアに。ヒュンダイにとっては表彰台圏内を走るふたりが消える悪夢のような1日となった。

 ソルドの離脱後に総合2番手に順位を上げたのはエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)だ。前戦ポルトガルで今季初優勝を挙げたエバンスは、競技2日目を総合4番手でスタートすると、ヒュンダイ勢が崩れたことでポジションをふたつ上げることに成功する。SS16でステージウインを果たしたエバンス。彼とオジエのタイムギャップは38.9秒となっている。

 ヒュンダイ勢で唯一生き残ったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は総合3番手に。ドライバー選手権3位につけている彼は初日からいまひとつペースを掴みきれておらず、このデイ2でも苦戦を強いられることになった。前を走るエバンスとのタイム差は今朝の時点で8.1秒だったが、SS16終了時には22.7秒に広がった。

 そんなヌービルに続く総合4番手には勝田貴元が入った。今戦もトヨタ・ヤリスWRCで参戦している勝田はヒヤリとする場面もみられたものの、サバイバル戦となっているタフなラリーで生き残ることに成功している。
 
 前日からトップカテゴリーでのリタイアが相次いでいるため、総合5番手以下はWRC2、WRC3クラスのドライバーたちが並ぶかたちとなり、WRC2クラス首位に立っているヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5)を先頭にマッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)、ヨハン・ロッセル(シトロエンC3・ラリー2/WRC3)、ペペ・ロペス(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)と続いている。

 初日にデイリタイアを喫したカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合29番手、同じくガス・グリーンスミスはフォード・フィエスタWRCにふたたびメカニカルトラブルが発生したため2日続けてのリタイアに。ヒュンダイ・2Cコンペティションのピエール・ルイ・ルーベは何かが焼けるような臭いを報告し、ラリーを中止している。

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
総合4番手につける勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
総合4番手につける勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
ヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5) 2021年WRC第5戦イタリア
ヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5) 2021年WRC第5戦イタリア
マッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)
マッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)
ヨハン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)
ヨハン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)
2戦連続で首位走行中にサスペンショントラブルに見舞われたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
2戦連続で首位走行中にサスペンショントラブルに見舞われたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
3連覇の夢が潰えたダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
3連覇の夢が潰えたダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第5戦イタリア
ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第5戦イタリア