悪天候のニュルブルクリンク24時間は視界不良のため夜間を通じて赤旗中断に

 6月5日、ドイツのニュルブルクリンクでレースがスタートした伝統のADAC・トタル24時間レース(ニュルブルクリンク24時間耐久レース)は、スタート直後から局地的に強い雨が降り出し、スピンやコースアウトが続出する展開となったが、レースコントロールは現地時間の21時30分、濃霧による視界不良のため赤旗中断を決定し、現地時間の朝6時までレースを再開することはないと発表した。

 毎年ドイツメーカーによる激しい覇権争い、プライベーターによるユニークな挑戦が展開され、注目を集めるニュルブルクリンク24時間。2021年は新型コロナウイルスの影響で日本メーカーの挑戦はないが、今季もスタートからニュルらしいレースが展開された。

 フォーメーションラップの段階から少しずつ雨が舞いはじめていたニュルだったが、ノルドシュライフェ前半のアーレムベルグ周辺で急激に雨が強まり、スピンやコースアウトが続出。その後、グランプリコース周辺〜コース前半はフルウエット、コース後半はほぼドライ、長いバックストレートであるドッティンガー・ホーエ周辺からふたたびウエットと、非常に難しいコンディションとなっていった。

 そんなレースは序盤からSP9=GT3による激しいトップ争いが展開されたが、好ペースでケビン・エストーレが追い上げをみせたマンタイ・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 R(マッテオ・カイロリ/ミカエル・クリステンセン/エストーレ/ラース・カーン)、2020年覇者のローヴェ・レーシングの1号車BMW M6 GT3(ニッキー・キャツバーグ/ジョン・エドワーズ/フィリップ・エング/ニック・イェロリー)、メルセデスAMG・チームHRTの4号車メルセデスAMG GT3(アダム・クリストドウロウ/マーロ・エンゲル/マヌエル・メツガー/ルカ・シュトルツ)によるトップ争いが展開されていった。

 レースは少しずつ暗くなるなか続いていったが、同時に霧が深くなり、中断前にはコースの3分の1が安全のための速度制限区間となるコード60に。レースコントロールは現地時間の21時30分、濃霧による視界不良のため赤旗中断を決定し、現地時間の朝6時までレースを中断することになった。こういった夜間を通じた赤旗中断はしばしばニュルブルクリンク24時間では行われている。

序盤レースをリードした911号車ポルシェのエストーレは「スタート時にはウエットタイヤを選択しなかったけど、これは的中したね。僕たちの911号車は素晴らしく、序盤でトップに立つことができた。ただその後はストレスだったよ。コース前半はまるで水中にいるみたいだけど、コース後半はドライなんだからね! 信じられない状況だったけど、うまく切り抜けられた」と語っている。

 中断時点のトップはローヴェの1号車BMW M6 GT3。HRTの4号車メルセデスAMG GT3が2番手につけ、シューベルト・モータースポーツの20号車BMW M6 GT3(ジェス・クローン/イェンス・クリングマン/アレキサンダー・シムス/ステフ・デュッセルドルフ)が3番手。911号車ポルシェはピットインのタイミングで6番手につけている。

ローヴェ・レーシングの1号車BMW M6 GT3
ローヴェ・レーシングの1号車BMW M6 GT3
マンタイ・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 R
マンタイ・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 R
メルセデスAMG・チームHRTの4号車メルセデスAMG GT3
メルセデスAMG・チームHRTの4号車メルセデスAMG GT3