フェラーリF1が18インチウエットタイヤテストを実施。メルセデスはクラッシュによる出費が響き参加を断念

 F1タイヤサプライヤーのピレリが、2021年6回目となる2022年用18インチF1タイヤ開発テストを開始した。フランスのポール・リカールでの今回のウエットタイヤテストは、元々はメルセデスが担当する予定だったが、同チームが参加を取りやめたため、代わってフェラーリが走行した。

 来年導入される新タイヤ開発のため、ピレリは今年10回のテストをチームの協力のもとで行うことを決めており、5月25日、26日にはメルセデスがウエットタイヤのテストを行う予定だった。しかし、メルセデスは今年導入されたバジェットキャップを考慮し、参加しないという決断をした。

 第2戦エミリア・ロマーニャGPでバルテリ・ボッタスが大クラッシュを喫したことで、メルセデスには多額の費用が必要となり、年間1億4500万ドル(約157億円)の制限額に収めるために、予算分配の見直しを行う必要があった。

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝 バルテリ・ボッタス(メルセデス)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)がクラッシュ
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝 バルテリ・ボッタス(メルセデス)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)がクラッシュ

 今年、F1で予算制限が規則で定められるなかで、タイヤテストの出費について取り決めがなされ、2日間のタイヤテストに協力すると、制限の対象となる支出総額から40万ドル(約4300万円)が差し引かれることになる。それでもタイヤテストに多額の費用がかかることを考慮し、メルセデスはフランスでのテストをキャンセルすることを選んだ。

「予算上限を守るのは簡単なことではない。我々には、タイヤテストに関するコストを負担することができなかった。これほど長期にわたってメカニックたちを派遣することはできなかったのだ」とメルセデス代表トト・ウォルフは説明している。

 一方フェラーリは、大幅に技術規則が変更される2022年に焦点を合わせているため、喜んでメルセデスに代わってタイヤテストを行うと、チーム代表マッティア・ビノットは語った。

「何度も申し上げてきたが、我々は2021年よりも2022年を優先事項として考えている。そのため、ピレリタイヤをテストし、新しいタイヤの開発をサポートすることは、我々にとって重要なことだ」

 ポール・リカールでの2日間のテストにはレギュラードライバーのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツが参加予定で、初日はルクレールが担当した。ルクレールは午前中にインターミディエイトタイヤで83周、午後にはフルウエットで58周を走ってデータ収集を行った。