ヒュンダイが新型ラリーカーのテスト開始。ラリー1規定の新型i20 Nを初公開

 2014年からWRC世界ラリー選手権のトップカテゴリーに参戦し、新しい車両規定が導入される2022年以降もシリーズへのコミットメントを発表しているヒュンダイは5月16日、ハイブリッドシステムを搭載した“ラリー1”規定車の走行テストを開始したことをアナウンス。これにあわせてプロトタイプの画像を初公開した。

 WRCは来たる2022年に向け、現行規定に代わるラリー1規定を導入し“ハイブリッド時代”を迎える。これに先立ちMスポーツ・フォードやトヨタが新型ラリーカーのテストを開始しているなか、ドイツに拠点を置くヒュンダイ・モータースポーツも新型ラリーカーを準備。先週、フランス南部で初めてのテストセッションを実施している。

 今回グラベル(未舗装路)テストに登場したヒュンダイi20 Nロードカーベースの車両には先週、先行公開されていた車両と同様にカモフラージュパターンが施されており、その細部を見ることは難しい。しかしフロントマスクは現行WRカーのヒュンダイi20クーペWRCと大きく異なっている点は確認可能だ。

 ドイツ・アルツェナウに拠点を置くチームが実施した今回のテストでは、クルマの初期の動作確認の他、挙動や長所と短所を理解し、初走行で得られた結果に基づき次のステップを計画することが目的とされた。

 韓国のメーカーはシリーズの多様な状況を反映したさまざまな気象条件や地形、サーフェス(路面)でプロトタイプの評価を行うべく、ヨーロッパの各所で集中的なテストを計画。今後、i20 Nベースのラリー1規定車の開発を強化し2022年のデビューに向け、その性能を徹底的に評価していくとした。

「初めてクルマを道路に持ち出すのは特別な瞬間であり、いつものようにいくつかの課題に直面する」と語るのは、ヒュンダイ・モータースポーツのチームプリンシパルを務めるアンドレア・アダモ。

「2022年型ラリー1チャレンジャー(開発車)の場合、新しいルール、異なるコンセプト、新しいベースモデルであるヒュンダイi20 Nを用いてゼロからスタートしている」

「テストを開始し、このエキサイティングな新しい冒険を始めるのはスリル満点だった。先週のセッションでは興味深いことが分かった。その中には変更や改善が必要なものもあったが、それはすべてプロセスと仕事の一部だ」

「ヒュンダイ・モータースポーツのチームは素晴らしい仕事をし、短い時間で最初のテストのためにクルマを準備するために懸命に働いてきた。もちろん、私たちは長い旅の始まりに過ぎないが、(来シーズンの開幕戦)ラリー・モンテカルロ2022を迎える前には興味深い時期があると考えている」

ラリー1規定に基づく車両にはコンパクト・ダイナミクス社製のハイブリッドシステムが搭載される
ラリー1規定に基づく車両にはコンパクト・ダイナミクス社製のハイブリッドシステムが搭載される
エンジンは現行WRカーと同じく1.6リットル直列4気筒直噴ターボエンジン(GRE)が使われる
エンジンは現行WRカーと同じく1.6リットル直列4気筒直噴ターボエンジン(GRE)が使われる