チーム代表として2021年を迎えたラトバラ「最初の4カ月は本当に楽しかった」/WRC

 2021年にTOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム代表に就任した元トヨタWRCドライバーのヤリ-マティ・ラトバラは、自らに与えられた役職での最初の4カ月を振りかえり「正直に言って、本当に楽しかったと言わざるを得ない」と語った。

 この仕事を依頼されたときに感じた名誉は今も変わらない。WRC.comに対してこのように語ったラトバラは「この仕事を任せてくれた日本の友人や同僚の信頼に応えられるように毎日努力している」と述べた。

「今シーズン、我々はとても素晴らしいスタートを切ることができた。3回のラリーで2勝を挙げ、マニュファクチャラーズ選手権とドライバーズ選手権、さらにコドライバーズ選手権をリードしている」

「皆さんと同様に、COVID-19の影響で私の通常の仕事にもいくつかの変更があった。私はユバスキュラ(フィンランド)に事務所を持っているが、パンデミックのためにホームオフィスで仕事をする時間が多くなっている」

「正直に言うと、私はこれがとても気に入っている。ひとつの場所に縛られていないことをとても楽しんでいるんだ。長い間、世界中を旅していたため、まだ机の前ですべての時間を過ごす準備ができていないんだ」

「ラリーから離れてさまざまな時間を過ごせるのは素晴らしいよ。今週はタリンに赴きエストニアでの作戦を探ってきた。私は月に2回はそこにいると思う。それからユバスキュラに2日間滞在し、自宅にも居ることができる。これは良いことだ。つまり自分のビジネスをまだ検討できるということだ」

「クルマの準備やミュージアムの運営など、自分の仕事が忙しくなり始めたので、35年以上にわたって家族ぐるみの付き合いがある友人に頼んで、その仕事を引き受けてもらった。これは大変助かったよ。両立させることは考えられなかったからね!」

 ラトバラはラリーにおいて、サービスパークからクルマの状況を追う心境が選手時代とは明らかに異なると説明した。

「それは間違いなく違うものだね。私は皆の意見を聞く機会を楽しんでいる。ラリー・モンテカルロでセブ(セバスチャン・オジエ)は、ヌービル(ヒュンダイのティエリー・ヌービル)が午前中に行ったように中古タイヤを履くかどうか迷っていた」

「セブと話をしてタイヤのことだけでなくロードポジションについても意見を交換した。それから彼にいくつかのことを思い出させ、自分の経験から彼に自信を持たせることができた」

「もちろんタイヤの決定は彼自身が行うものだが、彼は私が提案した新しいタイヤを履いてベストタイムを記録した。私はこれが好きだ。ドライバーと向き合い、いくつかの解決策を見つけることがね」

ヤリ-マティ・ラトバラ(左)とエルフィン・エバンス(右)
ヤリ-マティ・ラトバラ(左)とエルフィン・エバンス(右)

■役職名の横に自分の名前があるのを見るのは特別な感覚

「もちろん、自分のクルマを運転するのも楽しみのひとつだ」

 ラトバラは今年2月、自身が所有するトヨタ・セリカGT-FOURでヒストリックラリーイベントに参加し、優勝を果たしている。

「この仕事を始めたとき、私は自分でもいくつかのイベントをやり続けたいと言った。今年はもうすでにひとつのラリーを終えたが、今後もセリカのハンドルを握ることができればうれしいよ」

「ヨーロッパのヒストリックラリーにも出ようと思っていたが、新型コロナウイルスの問題でそれを解決するのはとても複雑になっている。そしてなにより今、私は110%チームプリンシパルであることを忘れてならない」

「正直に言うと、自分の役職名の横に自分の名前があるのを見るのは特別な感覚だ。とても誇りに思うが、同時にその仕事に伴うハードワークと期待も理解している」

 まもなく迎えるふたつのグラベルラリーに向け、ラトバラ代表はチャンスは充分にあると述べた。

「ポルトガルとサルデーニャに完全に焦点を当てている。我々のチームには素晴らしいクルーとクルマがあり、3週間の内にふたつあるラリーで(勝利を掴む)本当のチャンスがあるはずだ」

「私は次の4カ月の準備ができている。そして、それが最初の4カ月と同じように進むことを願っているんだ」

ヤリ-マティ・ラトバラの代表就任後初のラリーとなったモンテカルロでトヨタはワン・ツー・フィニッシュを飾った
ヤリ-マティ・ラトバラの代表就任後初のラリーとなったモンテカルロでトヨタはワン・ツー・フィニッシュを飾った