勝田範彦がGRヤリス初のSS最速タイムをマーク、総合でも4位入賞/全日本ラリー第3戦

 2021年シーズンのJRC全日本ラリー選手権第3戦『ツール・ド・九州2021 in 唐津』が4月10~11日、佐賀県唐津市を中心に行われ、トヨタGRヤリスGR4ラリーを走らせるTOYOTA GAZOO Racingは勝田範彦/木村裕介組が総合4位、眞貝知志/安藤裕一組が総合5位入賞を果たした。

 今シーズンより選手権8冠王者の勝田を迎え、新型車『GRヤリスGR4ラリー』をJRCの最高峰であるJN-1クラスに投入して参戦する、新たな挑戦をスタートさせたTOYOTA GAZOO Racing(TGR)。

 チームは今季2戦目となるターマック(舗装路)ラリーに向け、前戦新城で発生した車両トラブルの原因究明、ならびに改善を徹底的に行うとともに、唐津に向けた足回りのテストも重点的に実施してきた。そのテストについて、唐津で2006年から12年連続優勝という記録を持つ勝田は「サスペンションのセットアップを行い、良い手応えを感じています」と語った。

 迎えた競技初日、勝田は事前のコメントを裏付けるような快走をみせ、SS2でGRヤリスGR4ラリー初のステージベストタイムを記録。レグ1を首位から1.5秒差の総合3番手で終える。

 翌11日の最終日もひとつ順位を落としたものの快走を続けた勝田は、最終的に総合4位でフィニッシュ。チームメイトの眞貝もトラブルなく走り切り、前日の6番手からひとつ順位を上げ総合5位で完走を果たしている。

「表彰台を狙っていたのですが、最終日の2ループ目は厳しかったです」と語るのは、4位となった勝田。

「それでも、色々なデータも持ち帰ることができましたし、セッティングに関するアイデアも得られ、次につながるラリーだったと思います」

「コドライバーの木村選手とのコンビネーションも、ラリー中に改善しながら進めることができました。次の久万高原は長いSSがあるので、タイヤマネージメントが重要です。優勝を目指して頑張ります」

 2018年からTGRとともにJRCを戦う眞貝は「しっかりクルマが走ってくれましたし、僕自身も大きなミスをすることなく完走できました」とコメント。

「あらためて、しっかり準備を進めてくれたチームの皆さんに感謝したいです」
 
「GRヤリスGR4ラリーに関しては、セッティングの方向性が見えて、色々とやるべきことが分かってきました。僕自身は、最終日にリズムを崩してしまったので、次に向けて原因を分析し、これを次の久万高原につなげていきます」

4位となった勝田範彦 2021全日本ラリー第3戦唐津
4位となった勝田範彦 2021全日本ラリー第3戦唐津

■「第4戦久万高原に向け、新たなアイデアを入れていきたい」

 豊岡悟志チーム監督は「あらためて2台がしっかり走り続けてくれたことにホッとしています」と、前戦リタイア後の対策が結果に表れたことに安堵する。

「勝田選手はベストタイムを記録し、眞貝選手はデータの蓄積を優先して完走を果たしてくれましたが、4人のクルーが本来持っている力にクルマのレベルは全然追い付いていません」

「クルーに気持ちよく戦ってもらえるクルマを目指してさらに改善にチャレンジしていきます」

 宮本昌司チーフメカニックは、サービスのメンバーが大幅に変更され2台体制になるなどチームとして不慣れな状況が多かったことから、「今戦はあえてサービス作業におけるウイークポイントをあぶり出そうと考えて臨んだ」と説明した。

「初めて本格的な2台体制で整備を行うなか、さまざまな課題や学びを得ることができたと思います」と宮本氏。

「今回、しっかり走り切れたことを踏まえて、少しでも競争力を上げられるよう、久万高原に向け新たなアイデアを入れていきたいです」

 TGRは今戦より、GRガレージのディーラーメカニックをチームに迎えることで、ラリーで得た知見やモータースポーツの楽しさなどを今後の業務やお客様対応に活用してもらう試みをスタートさせた。唐津ではGR Garage福岡空港からスタッフ1名が参加し、チームの一員として競技に臨んでいる。

「今回はGR Garage福岡空港さんに事前テストやメカニック派遣で大変お世話になりました」と謝辞を述べた豊岡監督。

「お客様と最前線で向き合っているGRガレージの皆さまとともに、一体となってモータースポーツの盛り上げ、人とクルマを鍛える活動にチャレンジしていきたいと思います」

 TOYOTA GAZOO Racingが挑むJRCの次戦第4戦『久万高原ラリー』は5月2~3日、愛媛県上浮穴郡久万高原町で開催される。

TOYOTA GAZOO Racingのメカニック
TOYOTA GAZOO Racingのメカニック