TCRオーストラリア第3戦バサーストはアウディのモスタートが席巻。破竹の週末3連勝

 4月2~4日の週末に“聖地2バサースト、マウントパノラマ・サーキットで開催された2021年のTCRオーストラリア第3戦は、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップでも活躍するチャズ・モスタート(アウディRS3 LMS)が、週末のスプリント3ヒートすべてを制して破竹の3連勝“クリーンスイープ”を達成。選手権リードを拡大するとともに残りのシーズンに向け、フル参戦プログラムへの発展にも含みを持たせている。

 ホールデン陣営の一角を占めるウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)のエースとしてRSCでもレギュラーシートで活躍するモスタートは、2021年開幕戦からメルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)の強力助っ人ドライバーとして自身初のTCRシリーズに参戦している。

 1月開幕のシモンズプレインに続き、第2戦のフィリップアイランド戦では3戦2勝と早くもTCR初勝利を記録するなど、アウディRS3 LMSを完全に自分のものとするパフォーマンスを披露した。

 その勢いとスピードをマウントパノラマにも持ち込んだモスタートは、終盤の赤旗掲示で短縮された予選セッションでも躍動し、フロントロウに並ぶ2番手アーロン・キャメロン(プジョー308 TCR)を約1秒も突き放すタイムでポールポジションを獲得。その背後には、今回のラウンドから2年ぶりのTCR参戦となったファナテックGTワールドチャレンジ・オーストラリア開幕戦勝者ガース・タンダーのMPCアウディがセカンドロウに続くグリッドとなった。

 そのまま土曜午前10時40分から始まった10ラップ・スプリントはモスタートの独壇場になるかと思われたが、60kgものサクセスバラストを搭載したアウディは発進で遅れ、アウトサイドにいた古豪ギャリー・ロジャース・モータースポーツのプジョーがターン1の“ヘル・コーナー”でホールショットを奪っていく。

レース1ではフロントロウに並ぶ2番手アーロン・キャメロン(プジョー308TCR)がホールショットを奪う
60kgものサクセスバラストを搭載したアウディRS3 LMSで、当然の如くレース1を制したチャズ・モスタート

■2019年以来となる単一イベント完全制覇を達成

 そのギャップは2周目突入で2秒にまで開いたものの、重たいアウディのドライブに慣れペースを取り戻したモスタートがジリジリと逆襲に転じる。

 7周目のマウンテン・セクション突入のターン4“ザ・カッティング”でアウトサイドから外壁にヒットしながらプジョーに追いすがると、最終の“マーレイズ・コーナー”で首位に躍り出る。

 その後も山頂から駆け下りる“コンロッド・ストレート”でのトウ合戦でもプジョーを抑え切ったモスタートは、キャメロンとタンダーを従えて第2戦に続くシーズン3勝目をマーク。

 午後のレース2も同様の展開でキャメロンを下し連勝を飾ると、日曜のレース3も制して週末を席巻し、初年度の2019年にゲストドライバーとして参戦したネストール・ジロラミ以来となる単一イベント完全制覇を達成した。

「今週末はとても楽しかった。うまくいけば、僕らはMPCとともに今年の残りのラウンドを戦うことができるはずだ。ここまで本当にいい感じだし、次のラウンドに向けてかなり盛り上がっているよ」と、第2戦を含め6戦5勝と波に乗るモスタートは、RSCと並行してのTCRフル参戦プログラム拡大に意欲を示した。

 一方、3ヒートすべてでモスタートとのバトルを繰り広げ、全戦で2位表彰台を得たキャメロンも、ポイントランキングで2位に浮上する結果となった。

「今週の僕らはとても接近していたね。ランク2位はチャンピオンシップを考えれば素晴らしい成果さ。いくつかのトラブルで今季は厳しいスタートを切ったが、GRMのメンバー全員の頑張りでここまでカムバックできた」とクルーを労ったキャメロン。

 続くTCRオーストラリア第4戦は、5月1~2日の週末にシドニー・モータースポーツパークで争われる。

3ヒートすべてでモスタートとのバトルを繰り広げ、全戦で2位表彰台を得たアーロン・キャメロン
モスタートの僚友として、初年度以来のMPCアウディをドライブしたガース・タンダー(左)も表彰台に