開幕戦での復調ならず。山本尚貴「落ち込んでいる暇はない、明日は前に行くだけ」

 4月3日、富士スピードウェイで待望の開幕を迎えた2021年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。シーズンオフのテストから不調気味だった前年王者の山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)だが、本来の調子を取り戻すことができないまま、予選Q1敗退と苦しいシーズンスタートとなってしまった。

 1週間前に同じ富士スピードウェイで行われた2回目の公式合同テストでは、最終セッションで少し手応えを掴んでいたような様子だった山本。しかし、根本的な症状が改善されたわけではなく、3日朝のフリー走行から、悩まされることに。

 フリー走行を11番手と、満足のいく結果とはならなかった山本。予選に向けて少しでも改善できる可能性を見出すべく、セッティングの変更幅を大きくとって予選Q1のA組に出走したが、上位進出は叶わず、A組の8番手に終わった。彼にとっては2019年第6戦岡山以来のQ1敗退となり、明日の決勝は16番手からスタートすることとなった。

「良くなっていると部分的には感じてはいたものの、根本的に直したいところは直っていなくて、レベルアップは出来ていない状況でした。10番手付近にいるところから8番手を狙ってレースをやっているわけではないし、ポールポジションが獲れなければ、ビリと変わらないというつもりで走っています。今の状況を打破するには、細かいバランス調整をしていてもポールを獲ることはできません」

「今抱えている問題を根本的に直すために、予選に向けては少し多めに(セッティングを)振ってもらったんですけど、結果的にはあまり変わらなかったです。(アタックも)うまくまとめられなかったし、自分の予想していた動きとは違う動きを各コーナーでしていたところがありました。まさか、Q1で落ちるとは思わなかったものの……情けないですね」

「(症状を)直し切れていないことに対しては、自分の落ち度もあるし、力不足もあります。本来ならチームを引っ張っていかなければいけない立場でありながら、Q1で落ちるというのはあってはならないこと。チームに対しては申し訳ないなと思っています」

 テストのときから苦しい状況が続いていたが、いざシーズンが始まった最初の予選でこのような結果になってしまい、いつもと比べると口数が若干少なかった山本。しかし、トップに返り咲くための気合いは何ひとつ失われていなかった。

「ここで落ち込んでいる場合じゃないし、ここで腐ってはいけない。今日も大湯選手が予選2番手で終えたということで、決してチームの力がないわけではないですし、十分にポテンシャルのあるチームのなかで、このポジションに甘んじてしまったというのは、完全に自分の実力のなさです」

「そこはしっかりと受け止めて、大湯選手の良いデータがあるので、それを参考にさせてもらいながら、明日巻き返せるように、しっかりと仕事をしたいなと思います」

 気になる明日4日の決勝レースだが、3日19時の時点では雨が降ると予報されている。ウエットコンディションについては鈴鹿公式テストで少しポジティブな印象を感じていたという山本だが、ドライコンディションでのパフォーマンス改善が急務であることは変わりないようだ。

「鈴鹿のテストでは、ウエット路面でグリップしていたので、ちょっと雨になってくれた方が良いなという部分もありますけど、それはコンディション頼みになってしまいます。ドライで今速く走れていないのが事実なので、それを直せるようにしないといけないです。明日はどのコンディションでも前に行けるようなレースをしたいなと思います」

 苦しいシーズンスタートとなってしまった2020年のシリーズチャンピオン山本尚貴。16番手というポジションから、どのような走りで挽回していくのだろうか、明日の決勝レースから目が離せない。

 2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)