WTCR中国・寧波ラウンドの復帰開催が決定。2021年カレンダーが確定へ

 TCR規定最高峰のWTCR世界ツーリングカー・カップは、3月30日付けでこれまで未定となっていた2021年カレンダー最後の開催地をアナウンスし、最終戦手前となる11月6~7日のスロットに中国・寧波ラウンドの実施を決定。これで終盤3戦は定番のアジア・フライアウェイ戦となることが確定し、韓国、中国、そしてマカオのピースで今季カレンダーが完成することとなった。

 中国を代表する主要な港湾地区を有し、人口700万人以上を抱える工業都市でもある浙江省・寧波の国際トラックは、2017年10月に当時のWTCC世界ツーリングカー選手権開催を目指して落成した反時計回りのサーキットとなる。

 続く2018年にはWTCRの誘致にも成功し、WTCC時代にここを制したエステバン・グエリエリとネストール・ジロラミのホンダ・デュオに続き、テッド・ビョークがリンク&コー03 TCRで記念すべきTCR車両初勝利を飾っている。

 吉利汽車(ジーリー)グループ傘下のブランドであるリンク&コーにとってお膝元ともいえる中国ラウンドの実施は、WTCRのシリーズ側にとっても必然の開催地選定だったと言えそうだ。

「WTCRが寧波国際スピードパークに戻るという展望は非常にエキサイティングであり、この決定により2021年シーズンのカレンダーが完成したことを意味する」と語ったのは、シリーズプロモーターのEurosport Events(ユーロスポーツイベント)でWTCRディレクターを務めるハビエル・ガヴォリ。

「寧波のトラックデザインは素晴らしいレースを促進し、サーキットの施設は高水準だ。ファンに一流のイベントを提供するため、パートナーのMiTime Group(ミンタイ・グループ)による強力なサポートを期待することもできるだろう」と、ガヴォリは続けた。

2018年のWTCR初開催時には、テッド・ビョークがリンク&コー03 TCRで記念すべきTCR車両初勝利を飾っている
これで終盤3戦は定番のアジア・フライアウェイ戦となることが確定し、韓国、中国、そしてマカオのピースで今季カレンダーが完成することとなった

■近い将来、成都でもWTCR開催の可能性

 こちらも吉利汽車グループ傘下企業であるミンタイ・グループは、この寧波国際スピードパークのオーナー企業であり、ユーロスポーツイベントとともにWTCRラウンドの主催者として名を連ねる。

「2005年からモータースポーツに専念しているミンタイ・グループが、ユーロスポーツイベントと協力してFIA WTCRイベントの中国復帰を可能にすることができたのは画期的な瞬間だ」と、喜びを語った同社代表のオウ・シャオドン。

「我々は今回のレースウイークを史上最高のWTCRイベントにすることを楽しみにしていて、そのことに非常に自信を持っている」

「また、我々が所有する中国で2番目のサーキットで、FIAグレード2認証を受ける成都天府国際スピードパークが来年前半にも使用されるため、近い将来に成都でも戦うFIA WTCRのドライバーやチームと出会えるのも楽しみにしている」

 これで2021年カレンダー確定としたユーロスポーツイベントだが、その他のモータースポーツ・カテゴリーと同様に、シーズン終盤のアジア・ラウンド3戦の実施には、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の影響が避けられないと予測しており「世界中の渡航制限と貨物移動の規制が緩和されるのを待っている」とも説明している。

最大の懸念はCOVID-19の状況。WTCR側も「世界中の渡航制限と貨物移動の規制が緩和されるのを待っている」と説明している
ボルボを傘下に収め、スウェーデンの実働部隊シアン・レーシングをリンク&コーに置き換えた吉利汽車。中国ラウンド開催はマストの事項だったはず