WorldRX最後の内燃機関シーズンとなる2021年改訂版カレンダーを発表。RX2eも6戦で併催

 2020年末時点で、開催地未定の2戦を除き全8戦のイベントがスケジュールされていたWorldRX世界ラリークロス選手権の2021年カレンダーだが、この3月26日に改訂版が発表され全7戦の開催が決定。そのうち6戦では、ワンメイク電動ラリークロス車両で争われる『FIA RX2e championship』の併催も決まった。

 5月末のベルギー、スパ・フランコルシャンから一転。6月中旬にノルウェー・ヘルでの開幕に変更された2021年のWorldRXは、10月中旬にかけて7つのクラシック・イベントを中心に構成される形となった。

 その新たな開幕戦ノルウェー以下、スウェーデン、スペイン、ドイツ、フランス、そして承認前ながらラトビアを経て最終戦へと移動したスパと続くシーズンでは、そのラトビアを除く6戦で史上初のFIA電動ラリークロス選手権用車両『RX2e』を用いたシリーズが開催される。

 既存のRX2インターナショナル・シリーズと、そこで使用される内燃機関搭載のスーパーカー・ライト車両にとって代わるこのマシンは、スペインの電動機構サプライヤーであるQEV Technologies(QEVテクノロジーズ)と、スウェーデンの名門ビルダーであるOlsberg MSE(オルスバーグMSE)によって開発されたもの。

 この流れが象徴するように、従来の“スーパーカー”から今季“RX1”へと改称されるトップカテゴリー・クラスは、内燃機関を搭載したマシンによる最後のシーズンとなり、2022年には500kW(約680PS)を発生する世界最速のEVラリークロス車両“RX1e”への移行が計画されている。

QEVテクノロジーズとオルスバーグMSEの手により開発されたRX2e

 WRCプロモーターでマネージングディレクターを務めるヨナ・シーベルは、世界の継続的な課題として立ちはだかる新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックに対抗するには、カレンダーの構造に関する「実用的かつ戦略的な決定が必要だった」としつつ、この改訂版スケジュールは「エントラントにも、ファンにも、エキサイティングなシーズンを提供してくれるだろう」との観測を語った。

「昨今の健康プロトコルと各国の渡航制限に準拠するべく、欧州域内に封じ込められる形にはなったものの、最新カレンダーは2022年の来るべき電動化時代に先立ち、現行スーパーカーのフィナーレにふさわしい構成になった」と続けるシーベル。

「すべてのWorldRX参戦チームのサポートを得て実現した変更で、最大限に興味をそそるリストが完成したと思う。シーズン開幕を遅らせる戦略的判断により、各主催者がファンへ門戸を開放する機会が得られることを願っている。彼らはWorldRXの週末に特別な雰囲気を作り出すことで有名な、熱いファンばかりだからね!」

 この改訂により、ラリークロスの”聖地”ホーリエスとの連戦が予定されていたフィンランドのコウボラや、南アフリカのキラーニーなど、WorldRX開催実績を持つイベントが残念ながらカレンダー落ちとなっている。

ワンメイク電動ラリークロス車両で争われる『FIA RX2e championship』が6戦で併催される
2022年には500kWを発生する世界最速のEVラリークロス車両“RX1e”への移行が計画されている
そのRX1eはすでに電動ラリークロス・シリーズとして先行する『ProjectE( プロジェクトE)』のシステムを供給するSTARD製パワートレインを基本とする計画だ