悪天候で赤旗中断となったS耐第1戦もてぎ。レース時間が短縮されたなかD’station Vantage GT3が優勝

 3月21日、スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第1戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』の決勝レースが行われ、最高峰ST-XクラスはD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)が、昨年の第5戦オートポリスに続く勝利を手にした。

 2021年シーズンより単独タイヤサプライヤーとしてハンコックタイヤが採用され、スーパー耐久シリーズの新たな時代の幕開けとして開催された第1戦決勝は、天候に大きく左右される一戦となった。

 決勝日はウエットコンディションとなると予報されたが、第1戦にエントリーする全51台はハンコックタイヤでのウエットコンディションを経験していないという状況。そのため、公式予選が行われた20日にタイムテーブルの改訂が発表され、決勝を前にした21日10時55分から、15分間のウォームアップ走行が実施されることとなった。

 そうして迎えた決勝日は予報どおり、午前中から強い雨が降り続いた。ウエットコンディションで行われたウォームアップ走行では全51台がレインタイヤで3〜7周を走行、ハンコックタイヤの感触を確認した上で決勝を迎えることとなった。

 決勝直前のスタート進行が進むなかでも降雨はおさまる気配をみせず、決勝レースはセーフティカー先導でスタートを迎えた。セーフティカーが3周目終了時点で解除されると、ポールポジションスタートの16号車 PC Okazaki 911 GT3Rの永井宏明、777号車 D’station Vantage GT3の星野敏がサイド・バイ・サイドのバトルを展開。ここでは永井がポジションをキープすることに成功した。

 一方、5番グリッドスタートの31号車 LEXUS RCF GT3は小高一斗、6番グリッドスタートの81号車 DAISHIN GT3 GT-Rは青木孝行といったプロドライバーを第1スティントに投入し、レース開始早々から大幅なポジションアップにかかる。5周目に差し掛かると31号車小高は3番手、81号車青木は4番手にポジションを上げて首位争いを展開する16号車と7号車を猛追。小高と青木は8周目に16号車永井をかわすと、続くビクトリーコーナーで青木が巧みなオーバーテイクを決め、81号車 DAISHIN GT3 GT-Rがトップに浮上した。

 3番手にポジションを下げた永井は、後方から追い上げをみせる290号車 Floral UEMATSU FG 720S GT3の植松忠雄にかわされ、4位にポジションを下げてしまう。植松は31号車小高、81号車青木というふたりのプロドライバーと近い2分6〜7秒という好ペースで周回を重ね3位を守り続ける。

 1回目のドライバー交代を済ませ第2スティントに入ると、43周目に290号車川端伸太朗が、81号車大八木信行をかわしてトップにおどり出る。31号車は50周目に永井秀貴がビクトリーコーナーでコースオフし、グラベルから自力で脱出できず順位をクラス6番手まで下げてしまうことに。

 トップは290号車川端、2番手は777号車近藤翼、3番手は16号車上村優太というトップ3でレースは続いたが、雨脚は徐々に強まりをみせた。とくにビクトリーコーナーではスピン、コースオフが相次いだ。

 そんななか14時6分、荒天のため1回目のセーフティカーが導入される。このセーフティカー導入の間にST-Xクラスの上位3台はピットインを済ませたが、ここで777号車の藤井誠暢が、290号車の澤圭太の前でコース復帰を果たし、777号車が首位に立った。

 少し天候の改善がみられた14時17分、777号車が60周目に差し掛かったところでレースはリスタートを迎えた。しかし、その5分後には雨脚はまたしても強まり、スピンやコースオフが相次ぐ状況に。そんななか、14時45分に2度目のセーフティカーが導入された。

 天候回復を願って周回を重ねていた各車だが、15時25分に赤旗が掲示されレースは中断。その後、天候の回復が見込めないとして16時にレース終了が発表された。なお、レース時間が当初の予定の2/3を経過しているため、レースはフルポイントでの成立となる。

 それにともない、2021年シーズンの開幕戦、そしてハンコックタイヤで行われる新たなシーズンの記念すべき最初の決勝レースを制したのは777号車 D’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)となった。

 2位は290号車 Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治)、3位は16号車 PC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一)が獲得している。

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 14台が参戦したST-Zクラスは、昨シーズンまでST-TCRクラスに参戦し、今季からST-Zクラスに参戦するWAIMARAMA EBI 718 Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき)がST-Zクラスのデビュー戦で勝利を手にした。

 1台のみのエントリーとなったST-TCRクラスはおとぎの国 CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力)が制している。賞典外のST-QクラスはORC ROOKIE Racing GR SUPRA(蒲生尚弥/豊田大輔/山下健太/小倉康宏)が完走を果たした。

 3台で争われたST-1クラスはシンティアム アップル KTM(飯田太陽/⾼橋⼀穂/加藤寛規)がほかを圧倒するペースで周回を重ね、KTMクロスボウGTXの初勝利を獲得した。

 ST-2クラスは昨年の覇者32号車 ORC ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝允)にマシントラブルが続き、同じトヨタGRヤリスの225号車 KTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希)がスーパー耐久初優勝を手にしている。

 ST-3クラスは244号車QUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)が、全3台と台数が減少したST-4クラスは林テレンプ SHADERACING 86(国本雄資/石川京侍)が、11台が参戦したST-5クラスは66号車 odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太⽥達也/⼤野尊久/猪股京介)が制している。

 スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook、次戦となる第2戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』は4月17〜18日に宮城県のスポーツランドSUGOで開催される。

ST-Xクラスを制したD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)
ST-Xクラスを制したD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)
ST-Xクラスを制したD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)
ST-Xクラスを制したD’station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼)
ST-Xクラス表彰台
ST-Xクラス表彰台
ST-Zクラス初優勝を獲得したWAIMARAMA EBI 718 Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき)
ST-Zクラス初優勝を獲得したWAIMARAMA EBI 718 Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき)
ST-Zを制したWAIMARAMA EBI 718 Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき)
ST-Zを制したWAIMARAMA EBI 718 Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき)
ST-Zクラス表彰台
ST-Zクラス表彰台
おとぎの国 CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力)
おとぎの国 CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力)
ST-TCRを制したおとぎの国 CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力)
ST-TCRを制したおとぎの国 CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力)
ST-Qクラスに参戦したORC ROOKIE Racing GR SUPRA(蒲生尚弥/豊田大輔/山下健太/小倉康宏)
ST-Qクラスに参戦したORC ROOKIE Racing GR SUPRA(蒲生尚弥/豊田大輔/山下健太/小倉康宏)
シンティアム アップル KTM(飯田太陽/⾼橋⼀穂/加藤寛規)
シンティアム アップル KTM(飯田太陽/⾼橋⼀穂/加藤寛規)
ST-1クラスを制したシンティアム アップル KTM(飯田太陽/⾼橋⼀穂/加藤寛規)
ST-1クラスを制したシンティアム アップル KTM(飯田太陽/⾼橋⼀穂/加藤寛規)
ST-1クラス表彰台
ST-1クラス表彰台
KTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希)
KTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希)
ST-2クラスを制したKTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希)
ST-2クラスを制したKTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希)
ST-2クラス表彰台
ST-2クラス表彰台
QUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)
QUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)
ST-3クラスを制したQUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)
ST-3クラスを制したQUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)
ST-3クラス表彰台
ST-3クラス表彰台
林テレンプ SHADERACING 86(国本雄資/石川京侍)
林テレンプ SHADERACING 86(国本雄資/石川京侍)
ST-4クラスを制した林テレンプ SHADERACING 86(国本雄資/石川京侍)
ST-4クラスを制した林テレンプ SHADERACING 86(国本雄資/石川京侍)
ST-4クラス表彰台
ST-4クラス表彰台
odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太⽥達也/⼤野尊久/猪股京介)
odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太⽥達也/⼤野尊久/猪股京介)
ST-5クラスを制したodula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太⽥達也/⼤野尊久/猪股京介)
ST-5クラスを制したodula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太⽥達也/⼤野尊久/猪股京介)
ST-5クラス表彰台
ST-5クラス表彰台
赤旗中断中、ホームストレート上に整列した車両
赤旗中断中、ホームストレート上に整列した車両