リンク&コー・シアン・レーシングが2021年の布陣を発表。WTCR王座防衛に不動の4名で挑む

 2021年は6月のドイツ・ニュルブルクリンクでの開幕を予定するWTCR世界ツーリングカー・カップに向け、王者Lynk&Co Cyan Racing(リンク&コー・シアン・レーシング)が参戦体制を発表。新型コロナウイルス(COVID-19)に翻弄された2020年に自身初タイトルを獲得したヤン・エルラシェールを筆頭に、イバン・ミューラー、テッド・ビョーク、サンティアゴ・ウルティアと不動のラインアップを維持するとアナウンスした。

 シリーズの規則に従い、ふたつに分割されたエントリー名で各2台のリンク&コー03 TCRを送り込むシアン・レーシングは、史上最年少でドライバーズタイトルを手にしたエルラシェールの防衛をメインに、新たにビョークをそのチームメイトに指名。新王者の叔父でもある百戦錬磨のミューラーはチーム2年目のウルティアと組み、タイトル防衛網を組む体制を敷いた。

「昨年は全6戦に短縮されたシーズンだったとはいえ、人生で最高の1年を終えて、こうしてチャンピオンとして新たなシーズンに挑めることを、心から誇りに思っている」と、その意気込みを語ったエルラシェール。

「もし、タイトル獲得の反動で2021年に向けて僕がやる気を失っていたり、新たな挑戦の準備ができていないと思っている人は、深く誤解している。2020年のシーズンフィナーレ以来、僕はこの日が来るのを待ち望んでいたんだ。もう準備は万端だよ」

 その甥っ子の言葉を受け2008年、2010年、2011年、2013年にWTCC世界ツーリングカー選手権王者に輝いているミューラーも、自身5度目の世界タイトルを手にすべく「彼と協力しつつ、そのひとつ上を狙いたいね」と余裕のコメントを残した。

「私のことをよく知る人物なら誰もが、私は勝つためだけにここにいることを理解していると思う。今年で16回目の世界戦シーズンを始めるわけだが、2006年に初めてドライブしたときと同じように、やる気に満ち溢れているよ」と、引退からのカムバック後も精力旺盛なミューラー。

このオフシーズンも、この4名の手で精力的なテストが続けられてきたリンク&コー03 TCR
WTCRでは通算5勝を挙げているヤン・エルラシェール。2021年もその上積みとタイトル防衛を狙う

■「結果の改善に最大の焦点を当てる」と、前年9位に終わったWTCC最後の王者ビョーク

 そして、チームに所属するもうひとりの世界王者、2017年最後のWTCCチャンピオンであるビョークも、シアン・パフォーマンス・リンク&コーで10年目のシーズンに向け、改めて意欲を語った。

「チームとの2012年以来の旅に、こうして参加できていることを本当にうれしく思う。そして彼らが僕をこの10年にわたって支え、信頼してくれたことも誇りに思っている」と続けたビョーク。

 2020年は苦しいシーズンに耐え、スペインで1勝を挙げたものの、ランキングでは9位に留まる結果となった。その反省を踏まえ「結果の改善に最大の焦点を当てて挑みたい」と語ったビョーク。

「2021年の目標は、結果を大きく前進させ、ランキングの一番上のステップにふたたび挑戦することだ」

 そして2020年にアンディ・プリオールの後任として加入したウルグアイ出身のウルティアは、最終戦でのWTCR初優勝を含め最終6レースで4つの表彰台を獲得するなど、リンク&コー03 TCRとの親和性を高めつつある。

「そう、僕はそのシーズンフィナーレでふたつのポールとWTCRの初勝利を挙げた続きから、2021年を始めたいと思っている」と語ったシングルシーター出身のウルティア。

「デビューシーズンを終え、チーム内では本当にくつろいだ気分でいられるんだ。これからも前進していきたいと思っているし、もちろん究極の目標はチームとして勝ち、個人として世界チャンピオンになることだ」

 今回のリンク&コー・シアン・レーシングによるドライバー発表により、今季のWTCRにはMünnich Motorsport(ミュニッヒ・モータースポーツ)から引き続き参戦する4名のホンダ系ドライバーに加え、Comtoyou Racing(コムトゥユー・レーシング)で新型アウディRS3 LMSをドライブする2名と、今後アナウンスされる2名の計12人のエントリーが確認されている。

WTCC4冠を誇るイバン・ミューラーと、WTCC最後の王者テッド・ビョークも引き続き残留する
WTCR世界ツーリングカー・カップの2021年シーズンは、6月のドイツ・ニュルブルクリンクでの開幕を予定する