エクストリームEの公式リザーブ兼コースアドバイザーに、元DTM王者シャイダーが就任

 地球環境保全活動とその啓蒙、さらに男女平等と独創的な放映形態を採用する新世代の電動オフロード選手権『Extreme E(エクストリームE)』シリーズは、この4月に迫った初年度開幕を前に“ジョーカー・ドライバー”と呼ばれる新たなポストを創設。その2名のうち最初のドライバーとして2008、2009年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオンであり、WorldRX世界ラリークロス選手権にも参戦するティモ・シャイダーを指名した。

 参戦チームアナウンスにも先駆け、シリーズは公式に“ドライバーズ・クラブ”と銘打って、事前参戦枠のように有力提携ドライバーのアナウンスを行ってきたが、今回シャイダーが担う役割は、実際にレギュラー勢で欠員が出た際にリザーブとして代役参戦するかたわら、エクストリームEのレースコースの設計にも貢献することになるという。

 前述のとおりDTM2冠の肩書きを持つシャイダーは、2010年にル・マン24時間にも参戦して当時のGT2クラスで表彰台を獲得。さらに、スパ24時間での勝利やニュルブルクリンク24時間でのクラス優勝に加え、WorldRXでの表彰台、WTCR世界ツーリングカー・カップ参戦など多彩なキャリアを誇っている。

 エクストリームEのチーフ・チャンピオンシップ・オフィサーであるジェームス・テイラーは、こうしたシャイダーの持つさまざまな地形、マシン要件、環境条件に合わせてドライビングスタイルを適応させる能力は「この新しい選手権で期待する役割に不可欠な能力」だと評した。

「ティモはモータースポーツにおける片方の地平から反対側の地平、つまりサーキットからクロスカントリーまで、あらゆる路面や地形、コンディションで戦ってきた貴重な経験を持っている。我々がレースコースの設計で助言を求めるのに最適な人材だったんだ」と、今回の抜擢要因を語ったテイラー。

GTやツーリングカー、そしてラリークロスなど、マルチな才能を発揮してきたシャイダーは、コース設計のアドバイザーも務める

■「開幕戦のコースは素晴らしいレースを提供してくれるはず」と元DTM王者

 一方のシャイダー自身も「これは僕にとって非常に新しい経験であり、エクストリームEのために従来のモータースポーツでは見たことのないコースを設計するという挑戦に非常に興奮している」と、意気込みを語った。

「(開幕戦の舞台となる)サウジアラビアでの最初のレッキと、砂漠でのコースデザインは本当に楽しかった。考慮すべきことがたくさんあるが、コースは素晴らしいレースを提供してくれるはずさ」と、すでにひと仕事を終えた42歳のシャイダー。

「ワンメイク車両『オデッセイ21』のステアリングを握り、わずか数週間後には公式のエクストリームE用コースを(コースクリアとして)最初にドライブすることを本当に楽しみにしている。これは歴史的な瞬間だよね!」

「そしてジョーカー・ドライバーの役割も本当にクールだ。すべてのチームが利用でき、必要に応じて彼らのためにドライバーの役割を果たせることもうれしく思う」

「シリーズの環境への精神は非常に特別なもので、僕ら人間に対する影響力を高めるという発想は重要だと感じている。このシリーズはモータースポーツの様相を変えると思うよ。だからこそ、この旅に出るのを本当に楽しみにしているんだ」

 シリーズふたり目のジョーカードライバーはもう間もなく発表される予定で、参戦全チームのマシンや機材を搭載した“フローティング・パドック”となる元貨客船、RMS St.Helena(セント・ヘレナ号)は先週末にも4月3~4日の『Desert X Prix』こと、開幕戦の舞台であるサウジアラビアに上陸している。

63個の輸送コンテナを詰めて、3週間前にリバプールを出港したRMS St.Helenaがサウジアラビアに上陸