初代TCR UK王者ダン・ロイドが久々のBTCC復帰。PMRのヴォクスホールをドライブへ

 2021年のBTCCイギリス・ツーリングカー選手権に向け、初代TCR UKシリーズ王者のダン・ロイドがPower Maxed Racing(パワー・マックス・レーシング/PMR)との契約に合意。ヴォクスホール・アストラBTCCをドライブして、久々のシリーズ復帰を果たすことが決まった。

 2018年にWestCoast Racing(ウエストコースト・レーシング)のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRで初年度のUKシリーズを戦い、年間8勝という圧倒的戦績で初代チャンピオンの称号を得たロイドは、そのプログラムと並行して同年のBTCCにも参戦。当時BTC Norlin(BTCノーリン)のFK2ホンダ・シビック・タイプRのステアリングを握り、クロフト戦で最後の勝利を飾っていた。

 その後、過去2シーズンはTCRヨーロッパに舞台を移し、Brutal Fish Racing(ブルータル・フィッシュ・レーシング)のエースとしてFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRで3勝を挙げ、TCRマレーシアやTCRチャイナでもウイニングドライバーに名を連ねている。

 現在29歳のロイドは、今回PMR側が提示した「複数年のパートナーシップ契約」に合意し、ファクトリー支援を受けるワークス・ヴォクスホールでシリーズへと復帰。BTCCの顔とも言える大ベテラン、ジェイソン・プラトとの強力なタッグを結成する。

「こうしてふたたびイギリスに戻り、レースを戦えることに心の底からワクワクしているよ」と、復帰の喜びを語ったロイド。

「きちんとレースシートに座ってベルトを締め、開幕前の合同テストをこなして臨むのは初めての経験なんだ。僕はいつもシーズン中盤に散発的な状態で戦場に放り込まれてばかりだったから(笑)、こうして完全なプログラムのもとでチャンピオンシップを始めるのが待ちきれないね」

UKシリーズで戦ったバックマン兄妹らとともに、過去2シーズンはTCRヨーロッパなどを主戦場としてきたダン・ロイド(左)
2020年のTCRヨーロッパ開幕戦ポールリカールでは、FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRで勝利も飾っている

■「彼は本物のチャンピオンシップ候補になる」とチーム代表

 TCRの年間BoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)を決める公式テスターを務めた経歴も持つロイドは、この契約で「本格的に選手権タイトル挑戦の足場を固めたい」との意欲も示した。

「この機会にはとても感謝している。チームと協力するだけでなく、ジェイソンの豊富な経験から学ぶことも本当に楽しみだ。僕はこれを長期的なパートナーシップとして継続し、BTCCの“ヘビー級選手”に対して複数年にわたるチャレンジを開始したいと心から望んでいるんだ」

 2020年は年間エントリーを取りやめ、1戦ごとにゲストドライバーを起用する厳しいチーム運営を強いられてきたPMRだが、代表のアダム・ウィーバーは2021年を前に強力なラインアップで戦線復帰を果たせる状況を「喜んでいる」と、その意気込み語った。

「ダンが我々とともに新しいシーズンに参加してくれることに本当に興奮している」と続けたウィーバー代表。

「彼はいつでも我々のレーダーに乗っているドライバーであり、過去にグリッドに並んでいた姿からもつねに感銘を受けてきた」

「ダンの手に適切なマシンと装備があれば、彼は本物のチャンピオンシップ候補になるだろう。そして彼の隣には、これまでのBTCCでもっとも成功したドライバーのひとりがいる。これは2021年のグリッドでもっとも強力なペアのひとつであると、誰もが認めるラインアップだろうね!」

2020年はジェイド・エドワーズやジェス・ホーキンスなど女性ドライバーも起用したPMR。そのジェイドは2021年にBTCのレギュラーシートを獲得している
BTCC通算99勝の“悪童”ジェイソン・プラトも2年ぶりのフル参戦復帰。ロイドとの強力タッグで挑む