フェラーリF1がビノット代表を更迭との噂。示唆したドライバーは火消しに走る

 フェラーリがマッティア・ビノット代表の更迭を決めたという噂が流れている。先日の2021年体制発表会で続投が正式発表されていただけに、事実とすれば驚きでしかない。

 発端は、フェラーリのGT3でレース活動をするチェコ出身のヨーゼフ・クラルがYouTubeに上げた動画だった(本人はすぐにこの動画を削除)。根も葉もない噂だけで、これほどの重大情報を実名で上げるとは考えにくく、フェラーリ上層部の意を組んだのではないかという見方もある。

 クラルによれば、フェラーリはかなり以前から、エンジニアとしての能力はともかく、チーム代表としてリーダーシップを発揮できていないビノットに不満を持っていたという。そしてこのほど更迭を決断、早ければ3月末の開幕前にチーム代表を入れ替えるということだった。

 3月12日には3日間のウィンターテストがスタートする。ここで2021年型マシンSF21が明らかな戦闘力向上を示せば、ビノット代表は少なくとも「チーム立て直しのきっかけを作った」という功績を残すことができるだろうが、今季はマシンの大幅改良が禁じられているだけに、それも難しいかもしれない。

フェラーリF1の2021年体制発表会
フェラーリF1の2021年体制発表会(シャルル・ルクレール、マッティア・ビノット代表、カルロス・サインツJr)

 噂が駆け巡るなか、クラルは、本人の予想以上にこの話題が“バズった”ことに驚いたのか、SNSを通してこれを否定するコメントを発表した。

「はっきりしておきたいのは、スクーデリア・フェラーリについての僕の最近の発言の一部が完全に誤解されているということだ」

「(ビノット代表の更迭に関する)僕の発言は、あくまで個人的意見に過ぎず、事実や情報に基づいたものではない」

「今回の発言で問題が起きたとしたら、謹んで謝罪したい」

 しかしクラルがいくら否定しようとも、ビノットの地位が危ういことは事実であろう。別の情報源によれば、フェラーリ首脳部はすでに後任の絞り込みにかかっていると言われる。有力候補としては、マラネロのプライベートレース部門の責任者アントネッロ・コレッタの名前が挙がっている。それが事実なら、プライベーターとして参戦しているクラルが情報源になったのも肯ける。

 F1村での多くの噂がそうであったように、火のないところに煙は立たないのか、あるいはフェイクニュースだったのか。答えが出るのに、そう時間はかからないだろう。