Moto2参戦2年目でチャンピオンを獲得したエネア・バスティアニーニ/2021年MotoGPルーキーライダー紹介

 2021年からロードレース世界選手権MotoGPのMotoGPクラスにデビューするルーキーライダーたちを紹介。今回はエネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)。
———————————

 2020年のMoto2クラスチャンピオンを獲得し、2021年よりMotoGPクラスにステップアップするエネア・バスティアニーニ。バスティアニーニは1997年12月30日、イタリアのリミニで生まれた。

 リミニはミサノサーキットにも近く、イタリアでもモータースポーツの盛んな地域にあり、バスティアニーニも3歳と3カ月でバイクに乗り始めたという。その後、日本ではポケバイレースに相当するミニモトに参戦を開始、2007年のイタリア選手権でチャンピオンを獲得するなど頭角を現す。2008年には80cc、90ccのミニモトのヨーロッパチャンピオン、イタリアチャンピオンなどを獲得し、ホンダ・イタリアのHORPトロフィーに選抜された。

 2009年にはミニバイクレースにも参戦し、HIRP100cc4stで優勝を果たす。続く2010年にはNSF100トロフィーでランキング2位を獲得。そして、2012年にはロードレースにステップアップすると、イタリア選手権のホンダRS125Rトロフィーでランキングトップとなり、2戦にワイルドカード参戦したイタリア選手権Moto3クラスでも3位に入賞するなど活躍を収めた。

 2013年にはグランプリへの登竜門となるレッドブル・MotoGPルーキーズカップに参戦し、優勝2回、3位1回とランキング4位を得る。また、この年はイタリア選手権Moto3クラスにも参戦し、ランキング9位を得た。ルーキーズカップではホルヘ・マルティン、ジョアン・ミル、イタリア選手権ではアンドレア・ロカテッリ、マイケル・リナルディ、ルカ・マリーニらがライバルだった。

 そして、2014年、バスティアニーニはいよいよ世界グランプリのMoto3クラスにレギュラー参戦を開始する。初年度はチームグレシーニが母体となるジュニアチームGo&FUN Moto3から参戦。マシンはKTMだった。1年目は7戦目のカタルニアGPで初表彰台となる2位を獲得。この年は2位に2回、3位に1回入賞し、ランキング9位を獲得し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

 続く2015年にはチーム母体はそのまま、マシンをホンダに乗り換えると、ホームレースのサンマリノGPでグランプリ初優勝を達成。通算6回表彰台に立ち、ポールポジションも4回獲得するなど活躍を収め、ランキング3位と躍進。有力なチャンピオン候補の一人に上げられるようになる。

 2016年も1勝、通算6回表彰台に立つ活躍を収め、ランキング2位を獲得するが、この年はシーズン終盤のオーストラリアGPで転倒に巻き込まれ負傷、続くマレーシアGPの欠場を余儀なくされ、タイトル争いから脱落する。この年のMoto3クラスでチャンピオンを獲得したのはブラッド・ビンダー。欠場の影響が響き、ビンダーとバスティアニーニのポイント差は142ポイントと大差だった。

 Moto3クラスでのタイトル獲得をめざすバスティアニーニは、翌2017年にはエストレア・ガルシアに移籍するが、この年は勝利を収めることができず、ランキング6位に留まった。この年にタイトルを獲得したのはMoto3クラス2年目のミルだった。

 そして、2018年、Moto3クラスに参戦して5年目となるシーズン、バスティアニーニはレオパードレーシングに移籍。この年は久しぶりの勝利となる1勝を記録、通算6回表彰台に立ったものの、18戦中7回のノーポイントが響き、ランキング4位に終わる。タイトルを獲得したのはマルティンだった。

 バスティアニーニは続く2019年にはMoto2クラスへステップアップを決断。Moto3クラスのタイトルは残念ながら獲得できなかったが、Moto3クラスで常にトップライダーとして戦った5シーズンの経験は、Moto2クラス1年目から生かされる。Moto2クラス1年目のチェコGPでの3位表彰台を最高位に、1年目はランキング10位で終えた。

 そして、新型コロナウイルスの影響で変則的なシーズンとなった2020年、最終戦までもつれたタイトル争いを制して、バスティアニーニはMoto2クラス参戦2年目でチャンピオンを獲得した。そして、タイトル確定を待たず、バスティアニーニは2021年シーズンにMotoGPクラスにステップアップすることが決定。

 2021年はアビンティア・エスポンソラーマからドゥカティ・デスモセディチGP21を駆って参戦する。なお、バスティアニーニはMoto3クラスレギュラー参戦時から33番のゼッケンを使って来たが、33という数字はバスティアニーニがバイクに乗り始めた3歳と3カ月に由来するもの。しかし、MotoGPクラスではビンダーがすでに33番のゼッケンを使っているため、バスティアニーニのゼッケンは23番となる。