『グリッケンハウス007 LMH』がシェイクダウン!「かなりポジティブ」とロマン・デュマ

 2月25日、アメリカのスポーツカーメーカーであるスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスは、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに2021年から投入するル・マン・ハイパーカー(LMH)規定の新型レーシングカー『グリッケンハウス007 LMH』の初テストを、イタリアのバレルンガ・サーキットで行なった。チームオーナーのジム・グリッケンハウスは走行初日に20周を記録したトラックデビューについて、満足した旨を述べている。

 2016年のFIA世界耐久王者のロマン・デュマのドライブにより、ハイブリッド非搭載となる新型LMHマシンのテストプログラムが開始された。

 テスト初日を終え、グリッケンハウスはSportscar365に対し、デュマとエンジニアリングチームからの最初のフィードバックがポジティブなものであったと語った。

 グリッケンハウスはアメリカ・コネチカット州ダンベリーにあるSCGの本社からリモートでテストの様子を把握し、車両の組み立てを行なったイタリアのポディウム・アドバンスド・テクノロジーズ社のスタッフによって現地からもたらされる情報の提供を終日受けた。

「どれだけ速いのか、あるいはまだ速くないのかは分からないが、我々は目標を達成する」とグリッケンハウスは語った。

「ノブはこっちにあったほうがいい、こちら側のシートベルトは長くすべきだ・短くすべきだ……など、やるべきことのリストがある。我々はその80%を今夜のうちに完了し、そして明日を迎える」

「いまは全力で取り組んでいるところだ。フランク(・マイルー)は明日、マシンに乗り込んで20〜30周ほど走れるだろう」

「マシンの音は素晴らしいね。まるでP4フェラーリのようだ。平面クランクであるのが信じられないサウンドだ。昔ながらの音のように聞こえるし、非常に良さそうだ。このクルマをゼロから作り上げたことは、クレイジーなアイデアのようなものだ」

 グリッケンハウスはロールアウトではいくつかの初期トラブルが発生したと説明したが、走行距離が増えるにつれ、チームがそれらを解決することに期待をしているという。

 このマシンは現在、4月4日に予定されているWEC開幕戦のポルティマオ8時間レースでデビューを飾る予定で、トヨタの新型LMHマシン『GR010ハイブリッド』、およびアルピーヌが走らせるノンハイブリッドLMP1マシンと競うことになる。

「マシンに乗り込んだロマン・デュマの最初のコメントは『おめでとう、君たちはいいクルマを手にしたね』だった。それは速いかって? 誰がそれを知っているだろうか」とグリッケンハウスは述べている。

「クラッチとエンジンのキャリブレーションをさらに行なう必要がある。(WECでは)ピットロードでのホイールスピンが許されていないため、非常に面倒なクラッチだ。まだまだやるべきことがある」

「デュマはブレーキが正しく機能していないと言っていたが、それはエンジンが完全にカットオフされていないためだ。ソフトウェアの問題だ。我々はそれを解決する」

「クルマはとてもかわいらしく、他とは異なるものだ。私はリヤエンドが非常に好きだ。他にこんなデザインのクルマはないからね」

 ロールアウトによってマシンのパフォーマンスに自信が芽生えたかどうか尋ねられると、グリッケンハウスは次のように述べた。

「ロールアウトまで、それは分からない。ロールアウトはときに災難となることもあるが、いまのところクルマは大丈夫だ。無事にロールアウトが終われば、マシンは良くなっていくだろう」

 グリッケンハウスの7人のドライバーのひとりであるデュマは、007 LMHのステアリングを握った初日を「かなりポジティプ」だったと表現した。

「今朝が、本当のシェイクダンだった」と、アウディとポルシェでル・マン24時間を制したデュマはツイートしている。

「午後のセッションの間は、トラブルもなく走ることができた」

「これが新たなプロトタイプクラスのための、まったくの新車と新しいエンジンであることを忘れてはならない。この種のプロジェクトにおける、常に興味深い段階にいる」

 SCGの2台目の007 LMHは現在製作が進められている。3月15〜16日にバレルンガで計画されているテストには、この2台目マシンも登場できるものと、グリッケンハウスは見積もっている。

 彼はまた、1台目のシャシーはモンツァでのハイスピード・テストを3月初旬に行なう予定であり、チームの他のドライバーたちにとって最初のドライブ機会となることを付け加えている。