ポーランドの有力チーム、BMレーシングが世界戦進出を計画。ヒュンダイで参戦か/WTCR

 2021年のWTCR世界ツーリングカー・カップ参戦に向け、国内のカート選手権、ミドルフォーミュラ、そしてTCRイースタン・ヨーロッパなどで活動してきたポーランドのBM Racing Team(BMレーシング・チーム)がステップアップ計画を表明。チームの有望な10代の才能が世界レベルの競技に到達するのを助けるため、現在も継続的な参戦資金調達の努力を続けている。

 2006年に設立され、ポーランド南部のチェンストホヴァを拠点とするBMレーシング・チームは、モータースポーツ界の登竜門となるレーシングカートをはじめ、ワンメイクのキア・ピカント・カップやフォーミュラ・ルノー2.0で国内若手ドライバーの育成に尽力してきた。

 そして2020年はTCRイースタン・ヨーロッパでヒュンダイi30 N TCRを走らせ、シモン・ヤブロンスキーがドライバーズランキング7位を記録している。

 そのBMレーシングは、若手有望株が世界の舞台にステップアップする環境を整えるため、世界レベルのツーリングカー・シリーズにチャレンジする計画を打ち出し、プログラム実現に必要な資金の確保に向けた動きを活発化させている。

 チームの創設者であり、自らもドライバーとしてステアリングを握ってきたバルテック・ミレツキは、世界最高のツーリングカードライバーやチームと競争する可能性こそ、若い人材に対する最大の支援であり、この挑戦の大きな動機だと説明する。

「我々にとって、WTCRはツーリングカーレースの最高峰であり、非常に野心的な計画であることは理解している」と語ったミレツキ代表。

「もちろん、彼らが学び向上するために、最高のレベルに挑戦したいと考えている若い才能をたくさん知っている。より低いレベルで試すのは簡単な選択肢だが、一方で最高峰に挑戦することで得る経験は信じられないほどであり、彼らが大きな一歩を踏み出すのに必ず役立つことになるんだ」

ポーランド南部のチェンストホヴァを拠点に、2006年に設立されたBM Racing Team
モータースポーツ界の登竜門となるカートをはじめ、ワンメイクのキア・ピカント・カップやフォーミュラ・ルノー2.0で国内若手ドライバーの育成に尽力してきた

「もちろん、最初からレースに勝ったりトップ10に絡むなどと考えるのは非現実的だろう」と同氏。

「最初の目的は、この非常に競争の激しいカテゴリーで成功するため何が必要かを学び、理解し、最初のシーズンの終わりまでにトップ15に入ることだ。自分自身をテストしたら次のシーズンに改善し、新たな一歩を踏み出すことが目標となる」

 前述のとおり、現状は参戦資金確保に奔走する状況であり、どのドライバーにプログラムを託すか、またどのマシンで参戦するのかは明らかにしていないミレツキ代表だが、手元にはTCRイースタン・ヨーロッパを戦ったヒュンダイi30 N TCRが残されている。

「これはWTCRへの最初のチャレンジであり、簡単ではないことを我々もよく知っている」と続けたミレツキ代表。

「また新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、世界の経済的状況は健全とは言い難く、スポンサーを見つけるのは容易なことではない。しかし、我々はこのエキサイティングなプロジェクトを実現するため、懸命に取り組んでいくつもりだ」

 2021年シーズンのWTCR参戦が実現した場合、BMレーシングのドライバーにはジュニアタイトルとインディペンデントの各WTCRトロフィーの資格が付与される。その2021年開幕戦は、6月3~5日の週末にドイツ・ニュルブルクリンクの伝説的トラック、ノルドシュライフェでの2ヒートが予定されている。

チームの創設者であり、自らもドライバーとしてステアリングを握ってきたバルテック・ミレツキ
現状は参戦資金確保に奔走する状況であり、どのドライバーにプログラムを託すか、またどのマシンで参戦するのかは明らかにしていない