2021年のスーパー耐久でも注目のマシン、KTMクロスボウGTX。その乗り味は……?

 2月7日、富士スピードウェイでスーパー耐久シリーズに参戦する16台の車両が参加し、スポーツ走行枠のひとつを占有するかたちでタイヤテストが行われた。その中でも、多くの関係者も思わず“二度見”した注目のマシンが、KTMカーズジャパンが走らせたKTMクロスボウGTXだ。

 これまでスーパー耐久では、飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂のトリオでクロスボウGT4をST-Zクラスで走らせてきたKTMカーズジャパン。オーストリアで二輪を中心に手がけているKTMならではの独特な車両はGT4でも十分個性的だったが、スポーツ走行に登場したKTMクロスボウGTXは、まるでプロトタイプカーのような見た目をもつ。2021年のスーパー耐久ではグリッドで目立つ存在になるのは間違いない。

 このKTMクロスボウGTXは、KTMが作り上げた新世代のトラック用モデル。SROモータースポーツ・グループが導入を進めるGT2カテゴリー用のクロスボウGT2コンセプトも存在するが、カタログ数値上はパワーなどいくつか違いがあるが、“兄弟車”とも言える。

 車両はカーボンモノコックをもち、FIAのJ項に適したGTロールケージを備える。“ドア”は上部に跳ね上げられる“ジェットファイター・キャノピー”と名付けられたものだ。人間工学に配慮したコクピットまわり、そしてアウディ製2.5リッター5気筒TFSIエンジンとホリンジャー製6速シーケンシャルミッションが組み合わされている。

 今回はカラーリングもされておらずカーボンブラックのままで、レーシングカー然とした威容とその走りに、「あのクルマはなんですか?」と他チーム関係者から聞かれることも多かったが、この日ステアリングを握った加藤にどんなフィーリングなのかを聞くと、「見た目に反して、乗り心地は乗用車ですよ。ちょっと驚きました(笑)」という。

「一瞬まだセッティングが合ってないのかと思ったくらい」というほど、悪く言えばダル、良く言えばジェントルマンにもドライブしやすい性格ということだろう。“兄弟車”であるGT2コンセプトも主にジェントルマン向け、このGTXもトラックユースと考えれば、その性格は狙いどおりなのかもしれない。

 加藤は「GT2ならもう少し速いはずです。いいところGT4より少し速いくらいという印象ですね」とKTMクロスボウGTXについて語った。実際のこの日のベストタイムは、GT4車両のST-Zよりも2.698秒速い1分44秒678というものだった(ST-Z最速はTKRIの1分47秒376)。

 まだチームからの参戦体制についての正式発表はないが、参戦はST-1クラスになると推測される。カラーリングや実際の戦いぶりなど、大いに楽しみにしたいところだ。

スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
スーパー耐久車両が参加したスポーツ走行枠に登場したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGTX
“ジェットファイター・キャノピー”と呼ばれるドア
“ジェットファイター・キャノピー”と呼ばれるドア
人間工学にも配慮したKTMクロスボウGTXのコクピット
人間工学にも配慮したKTMクロスボウGTXのコクピット
ミッドシップに積まれるアウディ製2.5リッター5気筒TFSIエンジン
ミッドシップに積まれるアウディ製2.5リッター5気筒TFSIエンジン
さまざまな空力パーツが配され、非常にグラマラスな印象を受けるKTMクロスボウGTXのリヤエンド
さまざまな空力パーツが配され、非常にグラマラスな印象を受けるKTMクロスボウGTXのリヤエンド
リヤにつけられたKTMのエンブレムと、エキゾーストに入れられた『KTM X-BOW』のロゴ
リヤにつけられたKTMのエンブレムと、エキゾーストに入れられた『KTM X-BOW』のロゴ
2020年のスーパー耐久に参戦したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGT4
2020年のスーパー耐久に参戦したKTMカーズジャパンのKTMクロスボウGT4