年またぎのSTC2000最終戦はシボレー勝利も、トヨタのロッシが自身5度目の王座を獲得

 異例の年またぎとなったアルゼンチン最高峰のツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の2020-21年シーズンが2月13~14日のブエノスアイレスで最終戦を迎え、タイトル候補が各セッションで終始トップ3に絡む直接対決構図で決着。今季最後の決勝では2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ/シボレー・YPFチーム)が2週連続で勝利を挙げたものの、3位表彰台を確保したTOYOTA GAZOO Racing YPF・インフィニアのマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000)が、自身5度目のドライバーズチャンピオンに輝いた。

 2月6~7日の週末に続き、バック・トゥ・バックで迎えたオスカー・ファン・ガルベスでのシーズンフィナーレは、通常の土曜クオリファイレース、日曜フィーチャーレースというフォーマットに代わり、公式練習、土曜計時予選、そして日曜決勝というオーソドックスな形態での勝負となった。

 前週とは打って変わり雨絡みとなった首都ブエノスアイレス郊外のプラクティスは、ドライの第9戦で猛威を振るったシボレー勢に対し、TGRのカローラ勢が復調。選手権首位を行くロッシがトップタイムを記録し、その僚友を務める“スピードスター”ことジュリアン・サンテロが2番手に続き、ランキング2位からの逆転を期すカナピノが3番手というがっぷり四つの展開となった。

 引き続き重たい雲が上空を覆うセッションとなった公式予選では、参戦19台中唯一の1分46秒台をマークしたサンテロが自身4度目のポールポジションを獲得。フロントロウ2番手にシボレー・YPFチームのカナピノ、セカンドロウ3番手にトヨタのロッシと、タイトル決定戦に向け申し分のない状況が整った。

 迎えた日曜正午過ぎに、最大24周、最長時間50分の決勝スタートが切られると、ポールシッターのサンテロを仕留めたシボレーYPFクルーズが早くも先頭へ。この勝負を落とした“スピードスター”は背後にいたチームメイトをすぐさま前に出し、タイトル決戦のアシスト役に徹する意思を露にする。

予選では、参戦19台中唯一の1分46秒台をマークしたジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA)が自身4度目のポールポジションを獲得
しかし決勝スタートでは、2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ/Chevrolet YPF Team)が1コーナーを奪う好スタートを決める

■2016年王者カナピノは2連勝も、17点差で及ばず

 しかし、この状況でも8位まででフィニッシュすればタイトルが転がり込む計算のロッシは、チームメイトに礼儀を返すべくオープニングラップですぐさまポジションを戻すと、背後にいた2017、2018年連覇のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT/Renault Sport Castrol Team)と、TGRの僚友である元F1ドライバー、ルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA)を巧みに抑え込んでいく。

 レース中盤を過ぎても首位3台の攻防に動きはなく、代わりに中段からディフェンディングチャンピオンのリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポーツ・カストロール・チーム)が浮上し、まずはバリチェロから5番手を奪取。続いて18周目にはルノーの僚友アルドゥソもパスして、トヨタ勢の背後にまで上がってくる。

 しかしここからレース終盤に向けて大きな動きはなく、首位カナピノは約1.8秒のマージンを維持したままフィニッシュラインへ。2位サンテロ、3位ロッシとTGR勢が続き、このリザルトをもってロッシがチャンピオンを獲得する結末に。

 現在36歳のロッシは、シリーズが分裂する以前の2006年、2007年、そして2011年に続き、スーパーTC時代となった2013年以来の自身通算5度目のタイトルを手にする一方、レース勝者のカナピノは17点差で及ばず。サンテロはランキング3位まで浮上してシーズンを締めくくっている。

 新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で幾度ものスケジュール変更を強いられた2020-21年シーズンのSTC2000シリーズ。続く2021年度はまだ開催地が未定の状態ではあるものの、早くも3月13~14日の日程で開幕のときを迎える。

レース中盤にはディフェンディングチャンピオンのリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/Renault Sport Castrol Team)が4番手まで浮上する
今季最終戦をトップ6で締めくくったルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA)も、僚友ロッシの戴冠を祝福