エサペッカ・ラッピ、第2戦アークティックでラリー復帰へ。WRC2のポロGTIをドライブ

 フィンランド北部の北極圏で2月26~28日に開催される、WRC世界ラリー選手権第2戦アークティック・ラリー・フィンランドに、同国出身のエサペッカ・ラッピが復帰参戦することが明らかになった。

 30歳となったフィンランド人は2016年にWRC2で王座獲得後、翌年にはトヨタ入りを果たし同シーズン第6戦フィンランドでキャリア初優勝を飾った。2019年はシトロエン、昨シーズンはMスポーツ・フォードに在籍したラッピだが、2021年に向けては最高峰クラスのシートを得られていない。

 そんなラッピがWRC2クラスを戦うモビスポーツ・チームからラリーに復帰する。彼は“雪と氷の祭典”となるWRCアークティックにおいて、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5をドライブすることになる。

「ラリーに戻ろうとは思っていた。しかしWRC2にも参加できるチームがなく、実際にはRC2でラリーを行うことを考えていた」と、ラッピはWRC.comに語った。

「その後、コースの事務担当者からモビスポーツに電話して相談するように、とのヒントを得て、そこからこの話が始まったんだ。今はもう彼らと合流しているよ」

 アークティック以外のラウンドへの出場について尋ねられたラッピは、その可能性を肯定した。

「可能性はあると思う。僕にはある種の計画、つまり目標がある。それはひとつのイベントだけでは終わらないので、将来的にも参加したいと思っている」

「このカテゴリーは競走が非常に激しいため、簡単にはいかないだろう。現在、WRC2には多くの優れたドライバーがいる。そこに挑むのは大きなチャレンジであり困難にも直面すると思うが、僕の目標は優勝することだ」

■携帯電話も通じない極限の世界。森の中にはオオカミも!?

 2012年に姉妹イベントのアークティック・ラリー・ラップランドで勝利を飾ったラッピだが、今戦に向けてはそれが大きなアドバンテージになるとは考えていないという。

「9年前のことを覚えておく必要がある。だが、コースの性質は変わらないものの、昔のことであるのは確かで僕自身、雪に埋もれた冬のラリーは何年もやっていない」とラッピ。

「ラリー・スウェーデンとは少し違うんだ。アークティックでは、実際にはもう少し速くてシンプルな道を走ることがある。長いストレートが続き、その先に90度コーナーがある感じだ」

「そのなかにある(路面の)ギャップはジャンプポイントとは異なり、もう少し垂直になっていると思うが、通常は路面が真っ白なため、それらの小さな段差を認識するのは困難だね」

「多くのドライバーが過去数年間に直面したことのないシーンのひとつは、より冷え込んだ場合に雪による霧が発生することだ。1台目のクルマは問題ないが、2台目以降のクルーは視界に問題を抱える可能性がある」

 ラリーウイークの初めに2日間のテストを行う予定であるラッピは、フィンランド北部の人里離れた森の中は気弱な人には向かないと認める。

「すべてのものからあまりにも遠く離れている。携帯電話も使えないし、それは本当に冒険だ。ステージで止まってしまうと本当にひとりきり(コドライバーがいるため、厳密にはふたり)だ。オオカミと一緒になるかもしれないけど、基本的にはひとりぼっちさ!」

エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC) 2020WRC第7戦モンツァ
エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC) 2020WRC第7戦モンツァ