レクサスなどGT3メーカーはGTDプロクラス導入を支持も、現段階では静観/IMSA

 2022年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で、GTル・マン(GTLM)に代わって導入される予定のGTデイトナ・プロ(GTDプロ)クラスについて、レクサスやランボルギーニ、アキュラといったGT3メーカーはこの動きを支持しているものの、現時点では“様子見”の段階として消極的なアプローチに留まっている。

 先月のデイトナ24時間レースの期間中に発表されたGTDプロは、GTE規定車を用いるGTLMクラスの参戦台数減少を受け、シリーズを運営するIMSAが打ち出した新しいGTクラスだ。

 年々メーカープログラムが減少するGTEとは対照的に、従来からあるGTDクラスを含め盛況を誇るGT3を使うプロフェッショナルカテゴリーを新設することで、ふたたびエントリー数を増加せることが狙いだ。

 そのGTDプロに対し、プロ・アマクラスであるGTDにコミットしているレクサス、ランボルギーニ、アキュラは支持を表明している。しかしテクニカル面、スポーティング面の詳細が明らかにされるまでは明確な決定を下すことはできず、彼らはそれを待っている状況にある。

「まだ多くの疑問がある」とレクサス・モータースポーツのマネージャーを務めるジェフ・バルはSportscar365に語った。

「私たちは本当に興奮している。トヨタにとっても、レクサスブランドにとってもWEC世界耐久選手権への関与は多くのことが起こっており、LMDhについてはまだ綿密に研究しているところだ」

「我々はどこにでも行きたいと思っている。だが、今はGTDクラスでやり残したことがある。私たちにとって重要なそれはパフォーマンスとブランドを結びつけることなんだ」

「このGTDプロクラスは我々のためのクラスであると考え、しっかりと検討するつもりだ」

バッサー・サリバン・レーシングの14号車レクサスRC F GT3
バッサー・サリバン・レーシングの14号車レクサスRC F GT3

 同氏はGTDのクラス構成と、ブロンズドライバーの起用が義務化されるかどうかの判断が、来年もパートナーシップを継続する予定であるバッサー・サリバン・レーシングとともに、レクサスの決定に影響を与える可能性があると述べた。

「すべてのメーカーが(GTDプロに)エントリーするのが理にかなっていると思うが、プロ・アマにも有効性がある。私たちはまだ何も除外していない」

「技術的な面でも、エントラント側の面からもIMSAには多くの質問がある」

「クラスはどのようになるのか? (プロと)プロ・アマ、アマ・アマで3つの異なる表彰台が用意されるのか、など我々のカスタマーチームはそれについて質問するだろう」

■ランボルギーニとアキュラは、カスタマー主体を強調

 一方、ランボルギーニの北米担当シニア・モータースポーツ・マネージャーのクリス・ウォードによると、イタリアのメーカーはGTDプロを導入するIMSAの動きを「全面的に支持している」という。

「デイトナでの発表に続き、潜在的なラインアップがどのように見えてるかについての議論がすでに始まっている。しかし、それが何であるかを知るにはまだ遠い道のりだ」とウォードは述べた。

 また、彼はランボルギーニが関与する可能性のあるGTDプロキャンペーンは、厳密にはカスタマーによる努力であると強調した。

「それは私たちが世界中のあらゆるチャンピオンシップでレースをする方法を示している」と同氏。

「ランボルギーニはファクトリープログラムを持つにはまだ程遠い。ワークスドライバーの影響は大きいものの、それは顧客のための取り組みになるだろう」

「(タイミングは)素晴らしいと思う。これによって当面の間、IMSAのパドックでの競走がどのようになるか、その明確な道筋が見えてきた」

マグナス・ウィズ・アークエンジェルの44号車アキュラNSX GT3 Evo
マグナス・ウィズ・アークエンジェルの44号車アキュラNSX GT3 Evo

 ホンダが北米で展開しているアキュラのNSX GT3プログラムマネージャーを務めるリー・ニッフェネガーは、ウォードと同様に潜在的なエントリーは顧客ベースのものでなければならないと述べた。

「私たちは既存のカスタマーや、新規の顧客をサポートすることに集中している」と、ニッフェネガーはアキュラのスタンスをSportscar365に語った。

「もし、そのカテゴリーに参加したい顧客がいた場合、彼らはSROやIMSAに対してお金を使い、最高のドライバーやチームと一緒に仕事がしたい人たちだ。我々の焦点は、お客さまが何を望んでいるかにある」

 ニッフェネガーは、IMSAはまだ詳細を明らかにしていないが、GTDプロが既存のGTDと異なる技術ルール備えたものになるとは考えられないと付け加えた。

「それがどのようなものになるかについて、IMSAとはあまり議論されていない」と彼は述べた。

「誰も新車を開発したいとは思っていないため、仕様が変更されるとは思えない」