F1、2021年も多様性を促すメッセージ発信を継続。ドメニカリCEO「積極的な役割を果たしたい」

 F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、2021年もレースのスタート前に多様性と反人種差別のメッセージを打ち出すことを継続すると述べている。

 F1では、2020年春の人種的不平等に対する抗議活動と世界的な新型コロナウイルスの流行拡大を受けて、『We Race As One』のキャンペーンを開始した。レースの前に、多様性についてのF1の姿勢を示すための短い時間が割かれ、ドライバー全員が『END RACISM』(人種差別を終わらせよう)のTシャツを着用してグリッド最前列に並び、7度の世界チャンピオンのルイス・ハミルトンの主導によって、多くのドライバーが片膝をついた。

2020年F1第5戦70周年記念GP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2020年F1第5戦70周年記念GP スタート前のセレモニーで片膝をつくルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ドメニカリは、各レースの前にドライバーによる異なるセレモニーが行われるかもしれない可能性をほのめかしたが、F1は多様性と社会的不平等の問題を明確にするにあたって引き続“積極的な役割”を果たしていくと述べている。

「昨年、非常に大きな焦点が置かれたのは、人種差別についてだった」とドメニカリは『Sky Sports』に語った。

「多様性とWe Race As Oneは、レーススタート前の時間にハイライトを当てる機会を我々にもたらすと思う。こうした時間を、このプログラムと具体的な主題の価値を強調するために使うのだ」

「我々が念頭に置いているのは、F1の世界が持たなければならない注意点をいかにして活用するかということ、ドライバーとチームとともに考えを共有するためにこの時間を使うことだ。シーズンの終わりに向けてだけではなく、多様性とWe Race As Oneプログラムについてもそうだだ」

「この時間を使うことで、F1が現実の世界に足をつけているということを、誰もが確実に理解するようになるだろう。F1はこうした価値を高める上で、積極的な役割を果たしたいと思う」

 F1が多様性を推進するなか、一部のドライバーは自身のソーシャルメディア・プラットフォームで彼らの価値と多様性を促すメッセージを発信しており、その取り組みにドメニカリは喜んでいる。

「ドライバーは、あらゆる次元でF1のアンバサダーであることの自覚をますます高めている。技術的スキルだけでなく、F1について正しいメッセージを発信するやり方についてもだ」

「彼らはそのことを十分に理解していると思う。もちろん我々は政治を持ち込みたいとは考えていない。それは我々の仕事ではないからだ。だが社会の価値を強調したいと思っている」

「このテーマについて、若いドライバーたちはさまざまな理解と異なる感度を持っていると思う。これは非常に重要なメッセージになるので、我々は推進していく。F1はこれまでも、そしてこれからもこのテーマの主役だ」

2020年F1第17戦アブダビGP ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とケビン・マグヌッセン(ハース)
2020年F1第17戦アブダビGP スタート前に『END RACISM』と書かれたTシャツを着用してイベントに参加するニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とケビン・マグヌッセン(ハース)