グリッケンハウスLMHをドライブするメネゼスとブリスコー「このチームに参加できて興奮している」

 2021年のWEC世界耐久選手権にハイパーカークラスからエントリーするスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(SCG)のドライバー、グスタボ・メネゼスとライアン・ブリスコーは、ともに新たなル・マン・ハイパーカーで最初のシーズンに参加する機会を楽しみにしている、という。

 レベリオン・レーシングのLMP1ドライバーであったメネゼス、そしてデイトナ24時間レースウイナーのブリスコーは、1月21日に発表されたシーズンエントリーリストにおいて、グリッケンハウスのドライバーとなることが明らかになった。

 メネゼスは708号車グリッケンハウス007 LMHのドライバーとして、ブリスコーは709号車のドライバーとして、リストに名前が記載されている。

 メネゼスにとってこのSCGとの契約は、LMP1プライベーターのレベリオン・レーシングで過去2シーズン、ランキング3位になったWECトップクラスへの参戦継続を意味する。

「2021年はWECがハイパーカー・ブランドを完全に復活させる最初の年なので、非常に重要なシーズンだ」とメネゼスはSportscar365に対して語っている。

「僕らはすべての人の前で、自分の結果を重要なものとし続けるための何かをしなければならない。自分が優れたレベルでパフォーマンスを発揮できるブランドでなければ、LMP2はやりたくなかったんだ」

「僕はマネージャーに、グリッケンハウスに電話をかけるべきだ、と言った。それで、僕らは彼らのプログラムについてあれこれ話したんだ。とても興味深く、エキサイティングだったよ」

「彼らはやる気に満ちており、さらにヨーストとザウバーが関わるという発表に、多大な労力を費やしてきた。ただレースに参加するのではなく、勝利に向けた意欲と奮闘があることを示している。プライベーターの場合、常にそれがあるとは限らないよ」

「グリッケンハウスはアメリカのマニュファクチャラーで、僕はアメリカ人で、経験もある。これはまさに完璧な状況であり、結末だった」

 メネゼスは2019/20シーズンのWECにおいて、上海とオースティン(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)ではトヨタを従えて総合優勝を飾ったレベリオンの強力なドライバーのひとりである。

 26歳のメネゼスは『ハイパーカー』へと名称が変更された最高峰クラスで、今年も2台のトヨタを相手に戦うことになる。

 ハイパーカー時代の幕開けとなる2021年は、昨シーズンのサクセスハンデキャップに代わって新たなBoP(性能調整)システムが導入される。

 しかしながら、このシステムの導入によって(昨季までの)レース・バイ・レースで大きな変動を生み出したハンデキャップと比較してより接戦になるのかどうか、またそれがノンハイブリッドチームにとってのル・マン24時間レースでの勝利のチャンスを広げるかどうかを判断するのは、時期尚早だとメネゼスは言う。

「どのようなBoPとなるのかを知る前に、何かをコメントするのは難しい」とメネゼス。

「トヨタには新しいマシンがあり、僕らにもニューマシンがある。すべてが新しいが、同時に彼らは四輪駆動システムを持つことも知っている。僕らはハイブリッドを持たない後輪駆動だ。彼らと比較して、僕らがどこにいるのか知ることは難しい」

「でも、リアルなチャンスはあると感じている。僕らとトヨタだけでなく、特認措置を受けるノンハイブリッドLMP1マシン(アルピーヌ)へのBoPも見極めなければいけない。それはエキサイティングなものになると思うし、(LMP1時代に採用されていた)EoT(技術力の均衡)のように、良いチャンピオンシップになると思う。なぜなら、WECには大きな未来が待っていることを僕らは知っているからさ」

「またル・マンで戦うことに興奮しているよ。今回は、表彰台の一番上にアメリカ国旗を掲げたいと願っている」

「僕はずっとル・マンで勝利を争うことを夢のひとつにしていたし、できればアメリカのチームで勝つチャンスがあれば、と望んでいた。しかもそれを総合での優勝で叶えられるという夢が、現実になるかもしれない。今年の勝利のために、すべてを捧げるつもりだよ」

■「DPiでの経験が活きる」とブリスコー

 メネゼスと同じく、ブリスコーもグリッケンハウスとの関わりのおかげで、トップレベルのプロトタイプレースにおける参戦継続を確実なものとした。

 元インディカードライバーであり、フォードのGTドライバーも経験したブリスコーは、2020年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ではウェイン・テイラー・レーシングのキャデラックDPiをドライブし、デイトナ24時間とプチ・ル・マンを制してランキング2位となったが、2021年はDPiでのフル参戦の機会を失っていた。

「ル・マンに戻り、非常に素晴らしい取り組みをしているプライベーターチームとともに総合優勝を争う絶好の機会を得ることは、素晴らしいことだ」とブリスコーは語っている。

グリッケンハウスのLMHマシンをドライブすることになったライアン・ブリスコー。2020年は小林可夢偉とともにデイトナ24時間を制している
グリッケンハウスのLMHマシンをドライブすることになったライアン・ブリスコー。2020年は小林可夢偉とともにデイトナ24時間を制している

「このチームに参加できることに興奮しているよ。まだ誰にも会っていないので、すべてが新たな経験となる。チームに参加し、このLMHがどんなものかを確かめるテストを始めるのが待ちきれないね」

「僕の近年のDPiでの経験が、LMHでグリッケンハウスとともに達成しようとしていることを補完してくれるものと確信しているよ」

「フルタイムのDPiのシートがないのは確かだし、DPiマシンとそのスピードは恋しいけども、デイトナでグリッケンハウスとともにレースをするという、別の機会への扉が開かれた」