複雑な群集テストにおいてシミュレーションと現実世界をリンクする「ABダイナミクス」のテクノロジー 【動画】

複雑な群集テストにおいてシミュレーションと現実世界をリンクする「ABダイナミクス」のテクノロジー 【動画】

自動運転テストに掛かる開発期間やコストを削減

英国の自動車試験システムのリーディング企業、「ABダイナミクス(AB Dynamics)」は、シミュレーション上のスウォーム(群集)テストを、現実世界でも迅速かつ正確に再現する独自の技術を持つ。今回、同社はスウォームテストの複雑さを説明し、この分野での高い技術力を示す動画を公開した。

このシステムでは、共通のツールチェーンを使用することで、複雑なシナリオテストをある環境から別の環境にセンチ単位の精度で転送することが可能。これにより、ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems:先進運転支援システム)や、自動運転システムのテストや開発を大幅に加速させ、リスクとコストを削減することができるという。

ABダイナミクス社は、1982年に英国で自動車エンジニアリングコンサルタント企業として設立された。現在は、様々なサーキット試験機器やラボ試験機器を開発・供給する自動車試験システムのトップ企業であり、世界の自動車トップメーカー25社と取引を行っている。

「ABダイナミクス」が提供するスウォームテスト技術

シミュレーションと実車テストをシームレスにリンク

現在、自動車業界では自律走行技術の開発が加速しており、テストもより複雑化している。ABダイナミクスは先日、フォルクスワーゲン・グループとのトラックテストを実施。同社の車両制御ロボットとワイヤレス・テレメトリシステムを使用し、8つの物体を協調させてスウォームテストを行った。

このテストについて、ABダイナミクスのセールスディレクターを務めるジェレミー・アッシュは次のようにコメントした。

「ABダイナミクスは、シミュレーションテストと実世界のテストに同じソフトウェア・ツールチェーンを使用している唯一の存在です。つまり、私たちは一貫したテスト用プラットフォームの開発が可能だということを意味します。仮想世界でテストを実行し、テストトラックにいるときにそれを『コピー&ペースト』するだけでOKということです」

「自動車のスウォーム(群集)テストは非常に複雑で、8つ以上のテスト項目に対して正確な“振り付け”が必要になることがあります。当社のソリューションにより、お客様は何千回ものテストをバーチャルで繰り返し、そのサンプルを実世界で自信を持って再現。相関関係を確認することができるのです」

「ABダイナミクス」が提供するスウォームテスト技術

安全な自律走行を行うための複雑なテスト

多数の車両を用いたシナリオテストは、ADASや自動運転技術の開発に不可欠な要素となる。このテストを行うことで、近くにいるドライバーや車両の行動・意図を解釈する自律機能の能力を正確に評価することができる。

高速道路での合流、二車線道路における車線閉鎖に起因する合流、カットイン、カットアウトなどの状況は、ADASまたは自律システムを使用している車両に対して、意思決定(ブレーキ、加速、合流または回避行動)を迫る一般的な事象となる。それだけに入念なテストが求められてきた。

「このような状況下でも自動運転車両の安全な運行を可能とするには、それこそ何千回ものテストが必要です。単一のツールチェーンを使用することで、これらのテストの大部分をシミュレーションで実施することが可能になります。つまり、テストトラックのコストとエンジニアの時間を削減することができるのです」と、アッシュは説明する。

「シミュレーションプログラムと同じソフトウェアを使用することで、テストパラメータを変更し、同じテストを現実の道路で実施することができます。この相関関係は、シミュレーションテストをより加速させ、次世代の技術と機能をより効率的に市場に投入するために必要な信頼性を向上させることができるでしょう」