ステファン・ペテランセルが通算14回目のダカール制覇! 二輪部門はホンダが連覇達成

 1月15日、ダカールラリー2021最終日の“ステージ12”が行われ、総合首位でこのラストステージを迎えたXレイド・ミニ・JCWチームのステファン・ペテランセル(ジョン・クーパー・ワークス・バギー)がステージ3番手タイムを記録し、第43回大会の総合ウイナーとなった。

 前年の第42回大会に引き続き、中東サウジアラビアで開催されたダカールラリー2021。紅海に面する西部の都市ジェッダをスタートし、同国内を反時計回りに1周するルートでふたたびジェッダに戻ってくるコース設定がなされた今大会は、ルール改正によって従来、前日に渡されていたロードブックがスタート直線に配布されることとなり攻略の難易度が高まった。

 そんな過酷なラリーにおいて過去、二輪と四輪で通算13度の優勝を誇り“ミスター・ダカール”の異名をとるペテランセルは、プロローグこそ14番手に沈んだものの、競技初日を総合2番手で終えると2日目には総合トップに浮上する。以後、休息日を挟んだ後半戦においてもその座を譲らず、ついにトップのままラリー最終日を迎える。

 総合2番手につけ、前日の“ステージ11”で今大会最多6度目のステージ優勝を飾ったTOYOTA GAZOO Racingのナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)に対して14分30秒のギャップを築いて最終ステージに臨んだペテランセル。
 
 彼は全長200kmで争われた最後のステージでも安定した走りを披露し、僚友で前年王者のカルロス・サインツ(ジョン・クーパー・ワークス・バギー)、ライバルのアル-アティヤに僅差で続くステージ3番手でフィニッシュを飾った。この結果、ペテランセルのダカール通算14勝目が確定し、同時にXレイド・ミニ・JCWチームの大会2連覇が決定した。

「14回目の優勝でもいつもと同じ気持ちだ。僕が言ったように、ダカールで勝つことは、つねに本当に複雑なんだ」と語ったペテランセル。

 ライダーとして出場した1991年大会での初優勝から30年が経った今年、14回目の優勝を手にした彼は「ダカールには簡単な勝利はない」と断言する。

「外から見ていると楽に見えたかもしれないが、ナッサー(・アル-アティヤ)との間の小さなギャップを日々マネジメントするのは簡単ではなかった。そこにはたくさんのプレッシャーがあった」

 トヨタのエースとして2年ぶり、自身通算4勝目を目指してペテランセルと一騎打ちの戦いを演じてきたアル-アティヤは、最終的にトップと13分51秒差の総合2位に。総合3位表彰台は最終ステージで今大会3度目のステージ優勝を飾ったサインツが獲得した。

 総合4位はオーレンチーム/オーバードライブのヤクブ・プツィゴンスキー(ハイラックス・オーバードライブ)、総合5位にはバーレーン・レイド・エクストリームのホアン-ナニ・ロマ(BRXハンター)が入っている。

優勝したステファン・ペテランセル(中央)を抱え上げるナッサー・アル-アティヤ(左)と、カルロス・サインツ(右)
優勝したステファン・ペテランセル(中央)を抱え上げるナッサー・アル-アティヤ(左)と、カルロス・サインツ(右)
ステファン・ペテランセル(手前)とカルロス・サインツ(奥)がドライブするジョン・クーパー・ワークス・バギー
ステファン・ペテランセル(手前)とカルロス・サインツ(奥)がドライブするジョン・クーパー・ワークス・バギー
2大会連続で総合2位となったナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)
2大会連続で総合2位となったナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)

■ホンダが二輪部門で連覇達成

 今大会でも活躍が期待された日本勢。四輪市販車部門にエントリーしたチームランドクルーザー・トヨタオートボデー勢は、エースの三浦昂(TLC VDJ200)が最終ステージを42番手で走破し、総合38位でクラス優勝を飾った。

 また、チームメイトのロナルド・バソ(TLC VDJ200)もステージ45番手で完走を果たし総合では40位に。クラス2位となったことでワン・ツー・フィニッシュとなり、TLCの市販車部門8連覇に華を添えた。

 トラック部門の排気量10L未満クラスで11連覇中の日野チームスガワラは、菅原照仁(日野レンジャー)が13番手タイムで最終ステージを走りきり全競技区間を走破。最終日には順位をひとつ上げトラック部門総合12位とした。クラス内では見事、優勝を飾り目標であった12連覇を達成している。

 二輪部門では2020年大会の優勝ライダー、モンスターエナジー・ホンダチームのリッキー・ブラベック(ホンダCRF450ラリー)が今大会4度目となるステージ優勝を飾り、総合3番手から2番手へのポジションアップに成功する。

 しかし、競技10日目に部門総合首位に躍り出た僚友ケビン・ベナバイズ(ホンダCRF450ラリー)には一歩及ばず。

 終盤の3ステージをいずれもトップ3でフィニッシュを果たしてきたベナバイズは、最終ステージでもトップから2分17秒遅れるもののステージ2番手のタイムをマーク。総合首位の座を守りきり、ダカールラリー5度目の挑戦で初優勝を飾った。
 
 ホンダ陣営にとっては昨年に続き、2年連続で優勝ライダーを輩出したこととなり見事、大会2連覇を達成。また、ブラベックがライバルであるレッドブル・KTM・ファクトリーチームのサム・サンダーランド(KTM 450ファクトリー)を最終日に逆転し、総合2位となったことでうれしいワン・ツー・フィニッシュとなった。

ダカールラリー2021 二輪部門を制したケビン・ベナバイズ(ホンダCRF450ラリー)
ダカールラリー2021 二輪部門を制したケビン・ベナバイズ(ホンダCRF450ラリー)
ステファン・ペテランセル(手前)とカルロス・サインツ(奥)がドライブするジョン・クーパー・ワークス・バギー
ステファン・ペテランセル(手前)とカルロス・サインツ(奥)がドライブするジョン・クーパー・ワークス・バギー