STC2000第7戦:トヨタのロッシと秒差バトルを制し、ルノーの現王者ペーニャが勝利

 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症蔓延の余波を受け、2020年から変則的カレンダーを構成するアルゼンチン最高峰のツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の第7戦が、1月9~10日にコルドバ州のリオ・クアルトで争われ、2019年王者のリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・カストロール・チーム)が日曜フィーチャーレースでマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア)を0.644秒差で下し、僅差の勝利。ペーニャは土曜クオリファイレースも制し、デイフェンディングチャンピオンが週末完全制圧を成し遂げた。

 ウインターリーグ的に年をまたいでの開催となった第7戦を含め、2020-21年シリーズも残すは4戦。2週連続開催の第8戦は1月16~17日の週末にパラナで争われ、最終2戦は同一サーキット連戦でふたたびブエノスアイレスに戻り、2月6~7日と13~14日の日程が計画されている。

 そんな年明け最初のラウンドとなった1月9~10日の週末は、TOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナのトヨタ・カローラが公式練習から速さを見せ、エースのロッシが最速を記録。さらに計時予選では、その僚友ジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア)が2020年最後の1戦で今季初勝利を飾った勢いそのままに、ポールポジションを獲得して見せた。

 しかし土曜午後のクオリファイレースでは、ハンディキャップシステムのグリッドを活かした王者ペーニャが主導権を握り、FDCモータースポーツのプライベーター・シトロエンに乗るマルセロ・チャロッキ(シトロエンC4ラウンジ)と、宿敵ロッシを従え19周のレースを制して今季2度目の勝利を手にした。

 土曜の結果を受け、明けた日曜のフィーチャーレースは最大41周、最長時間50分の勝負に向けペーニャが最前列からスタート。その背後から、チャロッキを出し抜いたトヨタのロッシが追うオープニングとなる。

 しかし2周目に入ったところでエルナン・パラッツォのトヨタ・カローラSTC2000から炎が上がり、いきなりセーフティカー(SC)が入る事態に。

土曜午後のクオリファイレースから、ハンディキャップシステムのグリッドを活かした王者リオネル・ペーニャが主導権を握る
ホセ-マヌエル・ウルセラのMonti Motorsport製シトロエンC4ラウンジ以外にも、複数のマシンが炎上するサバイバル戦に
混乱をよそに、ペーニャが今季2度目の勝利を手にし、日曜の最前列グリッドを確保した

■真夏の過酷なコンディションがマシンとドライバーを襲う

 20歳のルーキーは自力でマシンから脱出して事なきを得たが、前日にはモンティ・モータースポーツ製のシトロエンも同様の火災によるアクシデントを起こしており、序盤からレースの雲行きに暗雲垂れ込める展開に。

 すると、SC解除後にはTCRヨーロッパ参戦者のホセ-マヌエル・サパーグ(シトロエンC4ラウンジ/FDCモータースポーツ)がギヤボックストラブルを抱えてシフトがスタックし、ターン3でスピンオフ。再度のSCランが続いていく。

 この間も車列の中で明暗が分かれ、2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)は8番グリッドから6番手にまで進出。トヨタのプライベーター、ミーダス・カレラ・チームのリカルド・リサッティ(トヨタ・カローラSTC2000)もフランコ・ジロラミ(フィアット・クロノスSTC2000/フィアット・DTAレーシング)を仕留めてポジションアップに成功する。

 その一方で、今回もシングルグリッドの9番手からスタートを切ったルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア)は、ブレーキトラブルを抱えて早々にリタイアに追い込まれ、今季好調のマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・カストロール・チーム)は、燃料漏れから26周目に戦列を去ることに。

 優勝争いはそのままギャップを拡大して盤石のリードを確保するペーニャに対し、2番手ロッシが追いすがる展開となり、38周目にレース最大時間の50分に到達して決着。再三オーバーテイクの機会を伺ったロッシだが、秒差圏内に迫りながらわずかに捉えることはできず、ペーニャが今季3勝目。ロッシ、チャロッキの続く表彰台となった。

 通常のチャンピオンシップでは、真夏の期間を迎えているアルゼンチンとそれに伴う高温の年末年始にはレースを行わないのが慣例だが、この異例のコンディションはマシンにとってもドライバーにとっても、厳しく過酷であることを証明するようなサバイバル戦に。そんな第7戦に続くラウンドは、次週1月16~17日の週末にパラナで争われる。

盤石のホールショットを奪ったルノー・フルーエンスGTに対し、マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA)が喰い下がる
前日に続き、2周目に入ったところで、今度はエルナン・パラッツォのトヨタ・カローラSTC2000から炎が上がり、セーフティカー(SC)出動の事態に
2位に入ったマティアス・ロッシは選手権リードを拡大。ペーニャは5位までランキングを回復している