アジアン・ル・マン:CARGUY RACINGが参戦断念「『レースの炎』が消えることはない」

 1月6日、アジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)は2月4〜6日、18〜20日にアブダビのヤス・マリーナで開催される2021年シリーズのエントリーリストについて、GTクラスにケッセル・レーシングが2台のフェラーリを投入し、1台は日本のCARGUY RACINGのカラーリングとなると発表したが、1月7日、チーム代表でドライバーの木村武史は、CARGUY公式Facebookページ内で参戦を断念すると発表した。

 2019年、2020年と2年連続でル・マン24時間に参戦し、ジェントルマンドライバーがステアリングを握るLM-GTE Amクラスに挑んできたCARGUY RACING。2020年には、木村が目標とするラップタイム4分切りを達成し、トラブルでリタイアを喫したものの、一定の手ごたえを得ていた。

 2021年に向けてCARGUY RACINGと木村は、さらなる好結果を目指し自チームでのWEC世界耐久選手権フル参戦を計画。フェラーリ488 GTEを購入し準備を進めていたが、新型コロナウイルスの感染再拡大をうけ、日本人ドライバー/メカニックでの参戦は困難と判断していた。

 ただジェントルマンドライバーの木村個人としては、2021年のル・マン24時間参戦を目指すべく、アジアン・ル・マンでの参戦枠獲得を目指しケッセル・レーシングとのコラボレーションを実現。1月6日、そのエントリーが認められることになった。

 しかしその翌日、1月7日から2月7日まで、に日本では1都3県に新型コロナウイルスの影響により緊急事態宣言が出された。すでに参戦へ向け、外国人ドライバー2名とも交渉がまとまっていた状態だったというが、木村の自宅、そして経営する会社を含むエリアに緊急事態宣言が出たことで、「悩みに悩みましたが」と2月4日からスタートするアジアン・ル・マンと緊急事態宣言の時期が重なっているため、参戦断念を決断したという。

「レースに向けた準備がすべて整っていたので、海外のチームやドライバー各位には、大変ご迷惑をおかけして申し訳なく思っておりますし、補償もしなければいけないと思っております」と木村はFacebookページ(https://www.facebook.com/carguy.jp)に綴った。

「また、WECに続いてアジアン・ル・マンまでも参戦を見送ることになってしまい、応援してくださるファンの皆様に対しても誠に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 ヨーロッパをはじめ、世界的にも新型コロナウイルスの感染再拡大が広がっており、日本の状況を鑑みると、会社経営者でもある木村のこの決断はやむを得ないかもしれない。しかし木村は、「私とスタッフの『レースの炎』が消えることはありません!」と力強く再挑戦の決意を述べた。

「“国難”の今、日本人としてできること、すべきことを考え社会貢献し、必ず再び『栄光のル・マン』へ挑戦します!