マスタング マッハ1の最新形ついに登場! 伝統のV8に特別な足まわりを設定

Ford Mustang Mach 1
フォード マスタング マッハ1
2021年春に「マッハ1」が帰ってくる
フォードは、マスタングの2021年のモデルイヤーとして特別な「マッハ 1」を限定発売する。心臓部に自然吸気の5.0リッターV8エンジンを搭載する高性能クーペには、その走りをさらに鍛えあげる特別なパッケージオプション「マッハ1 ハンドリング パッケージ」も設定。同パッケージは走りに特化した特別装備とあって、ホイールひとつにも並々ならぬこだわりを投じている。
2021年1月3日に登場予定の「マスタング マッハ1 ハンドリング パッケージ」が採用するホイールは、軽くて強い鍛造アルミニウム製。量産車には珍しい、複雑な3次元構造のデザインを採用している。鳥の巣を彷彿させる細やかな造作は、橋梁のトラス構造に範を得たものであるという。また、徹底した軽量化施策により、標準のマッハ1のホイール比でおよそ1kg軽く仕上がっているそうだ。
今後のマスタングに影響を与える一本
フォードのデザイナー、マーク・カスキは語る。
「ホイールはクルマにとってのジュエリーともいえる存在です。今回はあえてこれまでにないデザインに挑みましたが、新しいマッハ1に完璧にフィットするスタイルが出来上がったと思っています。今後のマスタングのホイールづくりにも、影響を与える一本になるでしょう」
カスキ自信はこのホイールを「膨大なエンジニアリングと、数多くの設計の労、そして少しの芸術的感性が生んだもの」と表現している。
大排気量NAエンジン+6速MTを搭載
マスタング マッハ1は心臓部に5.0リッターV型8気筒自然吸気エンジンを搭載。最高出力480hp/7000rpm、最大トルク570Nm/4600rpmという圧巻の性能を発揮する。インテークマニホールドやオイルフィルターアダプター、オイルクーラーなどはシェルビー GT350のコンポーネンツを共有している。
レース部門を司るフォード パフォーマンスの知見を多く注ぎ込み、フロントエンドはエアロダイナミクスを追求したデザインを採用。フォード パフォーマンス製のパーツも積極的に投入する。
V8エンジンに組み合わせるのは、シェルビー GT350にも搭載するトレメック製の「3160」6速マニュアルトランスミッション。自動レブマッチ機能を備えるとともに、GT350のオイルクーラーやマスタングGTのツインプレートクラッチ、ショートストロークのシフトレバーなどを採用した。
1969年に生まれた“称号”
先述のハンドリングパッケージは、このMT仕様に装着可能なパッケージオプション。フロントスプリッターやフロントのフェンダーアーチモール、マグネシウム製のガーニーフラップ付きスポイラー、リヤのタイヤディフレクターなど、シェルビー GT350同等の“武装”を共有する。ダウンフォース量は、マスタングGT比で150%アップするという。
初代マッハ1の誕生は1969年。1974年に2代目へとモデルチェンジしたが、1978年に一度消滅。2003年に4代目マスタングの特別仕様車として復活したものの、マッハ1の名は再びフェードアウトしていた。そして18年の空白期間を経て、いよいよ伝説が蘇る。V8の轟音をたてて猛然と土煙の中を進むマッスルカーの最新形がいかなるパフォーマンスを発揮するか。帰ってきた伝説がアメリカの道を走り始めるのは、2021年春である。