WRC:豊田章男社長が新代表就任のラトバラにメッセージ「君のクルマ愛、トヨタ愛が本当にうれしかった」

 12月18日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTの2021年シーズン参戦体制発表が行われ、ヤリ-マティ・ラトバラ新チーム代表の下、7冠王者セバスチャン・オジエと若手のエルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラの3名体制で来年1月に開幕するシリーズを戦っていくとこがアナウンスされた。そのなかでTGRチームオーナーを務める豊田章男トヨタ社長からのメッセージが贈られている。

 トヨタがWRCに復帰した2017年からチームを率いてきたトミ・マキネンが2021年1月よりトヨタのモータースポーツアドバイザーに就任することにともない、チームの新代表に抜擢されたラトバラ。豊田社長のコメントは、マキネン体制の下、2019年まで3年間トヨタのドライバーを務めトヨタ・ヤリスWRCの初優勝と2018年のマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献、そして新たなチーム代表に任命されたフィンランド人に宛てられたものだ。

豊田章男TGRチームオーナーのコメントは以下のとおり。

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 ヤリ-マティへ。ドライバーとしての君をチームから送り出したのが1年前。その1年後に、また君にメッセージを出せていることうれしく思います。2021年から新たなチームにしていくと考えた時、私の中でヤリ-マティの顔が浮かびました。なぜなら、君に出会ってからこれまで、多くの場面で共感できるところがあったからです。

 君は誰よりもファンやチームメイトを大切にしています。ドライバーだった君は、いつもサービスパークでクルマを降りると、真っ先にファンのところに行っていました。そしてメカニックやエンジニアなど、チームメンバーみんなを気にかけ、つねに声をかけてくれていました。当時、それが計り知れないチームの力に繋がっていたし、そんな君の人柄が、チームタイトルにつながる強さの源だったと思っています。

 また最初に君と会ったとき、君はフォルクスワーゲンのユニフォームを着たトップドライバーだったにも関わらず、自分が大切にしているセリカやカローラの話ばかりをしてくれました。
 
 翌年、トヨタのユニフォームに着替えてくれた君は、ヤリスを愛し、本当に大切に乗ってくれました。私もクルマを愛するカーガイの一人として、君のクルマ愛、トヨタ愛が本当にうれしかったのを今でも覚えています。

 そして最後に共通しているのは、“負け嫌い”です。2017年のオーストラリアラリーでリタイアしてしまった時、君は誰よりも悔しかったはずなのに、サービスパークに戻ってきてチームのみんなに、自分のせいだと謝っていましたね。君には強い責任感がある。“負け嫌い”の心が、チームとクルマを強くしてくれることを私は知っています。

 マネージャーとしての君の力は未知数です。私も、君にどんな可能性があるかは、分かりません。ただ、先に挙げた共通点が、君にチームを託す決め手になったことは間違いありません。
 
 君は絶対にチームの強さに結び付け、強いチームを作ってくれると信じています。新しいTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamを頼みます。一緒にヤリスの屋根に乗る日を楽しみにしています。