豪州SC:DJR放出のファビアン・クルサードがチーム・シドニー加入。2021年はホールデンをドライブ

 アジア・オセアニア地域を代表するオーストラリアのツーリングカー選手権、新生RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップに参戦するチーム・シドニーTeam SYDNEYは、参戦2年目のシーズンに向けファビアン・クルサードとの契約を発表。2020年限りで名門ディック・ジョンソン・レーシング(元DJRチーム・ペンスキー)を放出された38歳のベテランが、新天地でホールデンをドライブすることとなった。

 2017年から3年連続のシリーズチャンピオンを獲得し、2021年は北米で本格的なシングルシーター挑戦を表明したスコット・マクラフラン。その僚友として3度のチームチャンピオンシップ獲得に貢献した男が、新興チームのエースに指名された。

 イギリス生まれ、オークランド育ちのクルサードは、2012年からこの豪州大陸トップカテゴリーに挑戦し、ブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)での3年間で5勝、DJR チーム・ペンスキー時代に8勝を挙げ、キャリア通算13勝を記録している。

 202戦443レース出走のうち、16回の参戦歴を持つ『バサースト1000』では、2017年に3位表彰台を獲得し年間ランキング3位、2020年には4位に入り、同ランキング4位の戦績を残した。

「これは僕にとっても本当にエキサイティングな機会だ。シドニーの街と、サポートしてくれるローカル・レジェンズを代表し、チーム2年目のプログラム開発に参加できることを楽しみにしている」と加入の喜びを語ったクルサード。

 このチーム・シドニーは、2020年シーズンを前にジョナサン・ウェブ代表が立ち上げた新組織で、テクノ・オートスポーツを母体とする。当初はリードドライバーに同市出身の2010年王者ジェームス・コートニーを起用し、旧知のウェブ代表とともにアジア太平洋地域を担当するコカ・コーラ・アマティル社をメインスポンサーに迎え、華々しくシリーズ参入を果たした。

2020年も勝利を挙げ、DJRのチームタイトル獲得(2017、2019、2020年)に貢献したファビアン・クルサード
2020年に鳴り物入りでシリーズ参入を果たしたTeam SYDNEYだが、開幕直後のエース離脱というトラブルを経験した

■2021年シーズンに向け、バサースト1000優勝経験を持つエンジニアを招聘

 しかし、そんな関係性ゆえか開幕早々に代表とドライバー間で見解相違が表面化し、コートニーはパーソナルスポンサーのブースト・モバイルを引き連れ電撃離脱。ティックフォード・レーシングに加入し、フォード・マスタングをドライブするという一幕もあった。

「僕はジョナサンと長年にわたって信頼関係があり、2003年以来さまざまなカテゴリーで競合してきた」と続けるクルサード。

「そのジョナサンや新加入のジェフリー(・スレイター/チーフエンジニア)、そして僕のコンビネーションは、チームの成長に対して明確なビジョンを共有している。バサースト1000優勝経験を持つエンジニアを同時に引き入れたのも、その決意の現れだ」

 クルサードは、2020年にアレックス・デイビソンがドライブした19号車のホールデン・コモドアZBを引き継ぎ、2021年2月に地元シドニー・モータースポーツパークで開催される最初の公式テストでステアリングを握る計画だ。

 全12戦の2021年暫定カレンダーを発表済みのRSCは、各イベントのレースフォーマットを追加でアナウンスし、各週末合計で年間32戦のレース開催を発表。新たに開幕戦に指定されたバサーストでは250km戦を2ヒート実施する新たな試みも盛り込まれ、タウンスヴィルと最終戦ゴールドコーストも同様の250km×2ヒート制を採用する。

 また、F1併催戦のメルボルン400は100km×4ヒートの恒例フォーマットを使用するものの、すべてのイベントでスーパースプリント戦が基準に採用され、耐久カップ指定の長距離戦開催は来季も見送られることとなった。

チーム代表のジョナサン・ウェブ(左)は、19号車のチーフエンジニアにバサースト1000制覇やIMSAでBMWワークスを担当した経歴を持つジェフリー・スレイター(右)を招聘した
クルサードは、2020年にアレックス・デイビソンがドライブした19号車のホールデン・コモドアZBを引き継ぐ形となる