ペダル踏み間違いで「ヒヤリ」は5.4%も!高齢化社会で事故を防ぐ対策とは?

■20代〜60代のドライバーに全国調査

高齢者社会に突入した日本では、近年、高齢ドライバーによるペダル踏み間違い事故や高速道路の逆走による事故などが問題となっています。また、若い世代でも、クルマの運転中に事故になりそうになりヒヤリとした経験や、実際に事故を体験した人も多いのではないでしょうか。

そこで、ペダル踏み間違い防止装置を製造・販売するフィールドでは、「交通事故防止」に対する注意喚起などを目的に、普通自動車免許を保有する全国の20代から60代の男女1020人に「クルマの運転に関する調査」を実施。その結果、事故の経験者が約半数もいることや、8割以上の人が「ヒヤッとした」経験があることが分かりました。

●運転歴と自信は無関係?

ドライバー1000人中ヒヤリ体験8割で事故経験者も約半数
フィールドが実施した調査では、1020人中の約半数が事故を経験

今回の調査は、2020年3月31日(火)〜2020年4月1日(水)にインターネットにより行われました。その結果によると、まず「クルマの運転に自信がありますか?」という質問に対し、最も多かったのは「ある程度自信がある(49.2%)」。次いで「あまり自信がない(25.6%)」、「全く自信がない(17.3%)」、「非常に自信がある(7.9%)」と続きました。

また、「クルマの運転歴を教えてください」との質問については、最多は『10年以上(66.5%)』で、その次が『〜3年未満(15.0%)』。以下は『7年〜10年未満(7.3%)』『3年〜5年未満(6.8%)』『5年〜7年未満(4.4%)』となっています。

ドライバー1000人中ヒヤリ体験8割で事故経験者も約半数
クルマの運転に自信がある人や運転歴の調査結果(出展:フィールド)

回答者には「10年以上」の長い運転歴を持つ人が多いのですが、運転に「ある程度自信がある」人が半数以上いる一方で、「あまり自信がない(25.6%)」、「全く自信がない(17.3%)」といった、運転に自信がない人も約4割と意外と多い結果に。運転歴と自信は必ずしも比例しないことが分かります。

●やはり事故は起こってしまう

次に、「クルマを運転中、交通事故に遭ったことはありますか?」との質問に対しては、「事故を起こしたことがある(加害者)(21.5%)」、「事故に遭ったことがある(被害者)(21.3%)」が多い結果に。

加害者、被害者の違いこそありますが、4割以上が事故の経験者であることから、クルマの運転には交通事故に遭うリスクがかなり高いことが分かります。

ドライバー1000人中ヒヤリ体験8割で事故経験者も約半数
交通事故に遭った人の割合や事故内容(出展:フィールド)

なお、それら事故経験者に「どのような事故でしたか?」と質問したところ、最も多かったのが「わき見運転による事故(35.6%)』という回答。次いで「もらい事故(30.1%)」、「雨や雪などによるスリップ事故(9.9%)」、「スピードの出し過ぎによる事故(7.1%)」、「ペダルの踏み間違いによる事故(3.2%)」と続きます。

最多の「わき見運転」は自分で注意すれば防げますが、「もらい事故」も3割いますので、自分の注意と関係なく、やはり事故は起こってしまうものであることが分かります。

●ペダル踏み間違いは意外に起こる

調査では、さらに「事故にはならなかったけど『ヒヤッとした』経験はありますか?」といった質問も行っています。これについては、なんと8割以上の方が『ある(86.1%)』と回答。運転中の「ヒヤリ」体験はもはや日常茶飯事になっているのかもしれません。

ドライバー1000人中ヒヤリ体験8割で事故経験者も約半数
運転中のヒヤリ体験についての調査結果(出展:フィールド)

また、「ヒヤリ」体験者に「どのような経験ですか?」と質問したところ、最多は「歩行者や他車の飛び出し(62.5%)」。次に、「スリップやスピン(12.9%)」、「居眠り運転(10.5%)」、「ペダルの踏み間違い(5.4%)」、「突然の車両故障(4.6%)」と続きました。

調査を行ったフィールドでは、この結果について、まず「万が一の歩行者や他車の飛び出しにも備えられるよう、常に安全運転を心がける必要」があることを注意喚起しています。さらに、「事故の経験の質問では3%程度だった『ペダルの踏み間違い』という回答が5.4%まで上がっていることから、ペダルの踏み間違いそのものは意外と起こり得る」ということも分析しています。

●運転支援装置がない古いクルマはどうする?

これら調査結果から、クルマを運転することで、事故に遭ったり、危ない経験をする頻度は非常に高いことが浮き彫りになりました。しかも、これから高齢ドライバーもさらに増えていく日本の交通社会では、前述のような、ペダル踏み間違いなどの運転ミスによる重大事故が増える危険性が懸念されます。

最近は高齢者が免許を返納するケースも増えていますが、一方で地方など交通インフラが整っていない地域では、クルマは生活の足となっているため、それも非現実的です。この点については、国や自動車メーカーも高齢ドライバーの事故などを問題視しており、「未就学児等及び高齢運転者の交通安全緊急対策」の方針のひとつとして、2021年11月以降の国産新モデルから、「衝突被害軽減ブレーキの義務化」を段階的に実施することを決めています。

ドライバー1000人中ヒヤリ体験8割で事故経験者も約半数
高齢ドライバーの増加で操作ミスによる事故も増える?

そのような背景もあり、最近の新型車には軽自動車も含め、「先進運転支援システム(ADAS)」が装備されています。衝突被害軽減ブレーキや急発進抑制装置、アダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニターなどの機能がそれに当たります。

ところが、これらの装備を備えたクルマは、あくまで現行ラインナップ車です。自動車検査登録情報協会の統計によると、2019年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均車齢は8.65年と、25年連続で過去最高齢になっています。そう考えると、ADASを装着していないクルマの方がまだまだ多いのが現状だといえるでしょう。

今回調査を行ったフィールドでは、そういった(ADAS未装着の)車両に乗るドライバーに対し、ペダル踏み間違い時の加速などを抑制する後付け装置を付けることを検討することも進めています。現在、そのような後付け装置は、各自動車メーカーからも自社車両向けが販売されているほか、部品メーカーなどから車種汎用タイプなども出ています。

ADAS装着車や後付けのペダル踏み間違い時加速抑制装置に関する意識調査(出展:フィールド)

ちなみに、前述した、フィールドが製造・販売している装置は「Full Accel Guard(FIELD 急加速防止装置)」という製品。これは、アクセルペダルを床までいっぱいに踏み込んだ時に「全く踏まない状態」になるというもの。

一般的に普及している急加速防止装置には、8〜10km/hといった極低速時にのみ作動するタイプが多いのに対し、この装置では全てのスピードで前進時も後退時も急加速を抑制。ペダルの踏み方の感度に関係なく、床までいっぱいに踏み込んだ時に「ピー」とブザーが鳴り、アクセルペダルを踏んでいない(アイドリング)状態にするのが特徴だそうです。

いずれにしろ、ADASは非装着だけれど、自分の愛車に長く乗り続けたい人の場合、そういった安全装置を取り入れることも、事故を未然に防ぐ対策のひとつになるかもしれません。特に、高齢者や運転に自信がない方などは、一度検討されてみてはいかがでしょうか。

(文:平塚 直樹 *写真は全てイメージです)