「世界最強エスロク、始動」200馬力の大台を突破したスーパーKチューンドの戦闘力に迫る

「世界最強エスロク、始動」200馬力の大台を突破したスーパーKチューンドの戦闘力に迫る

ジャジャ馬仕様ではなく超パワーを出し切れるセッティング!

超軽量なオリジナルのドライカーボンルーフにも注目

オリジナルタービンを組み合わせたフルチューン仕様のS07Aで、実測200psの大台を実現したトップフューエル。しかし、いくらエンジン単体でパワーを引き出してもその力を使い切れなければ意味がない。そのため、駆動系などの周辺環境を徹底的にブラッシュアップさせ、“ジャジャ馬”感を消し去るトータルチューニングに力を注いだのだ。

エンジンの仕様から振り返っていこう。エンジン内部に組まれたパーツは全てトップフューエルオリジナル品だ。鍛造ピストン(12万円)は、純正ボアの高強度設計。フルフロー対応(要コンロッド小端穴加工)で、表面にはWPC加工が施された逸品だ。そして軽量コンロッド(38万円)は、SNCM総削り出しのI断面で、小端部はフルフロー仕様(ベリリウムブッシュ)となる。コンロッドボルトを8mmにサイズアップしている点も見逃せない。

ヘッドは燃焼室マシニング加工仕様(13万2000円)となる。スキッシュを削ったフルサークル形状にすると同時に、容積を約1.56cc拡大。ハイブースト対応の高効率燃焼室をマシニングで作るメニューだ。大型タービンの性能を引き出すには不可欠なメニューとなるだろう。

今回はブースト圧を落として(ウエット路面に合わせた)180psに設定してきたが、新たにサージタンクやタービンハウジングを変更。より低回転方向にパワーバンドを拡大し扱いやすさを高めている。

また、開発時にトラブルが続出していたクラッチもオリジナルを製作してからはトラブルフリーを実現。ファイナルギヤを5.4に下げたことで、パワーバンドを外さずに気持ち良く走れるよう煮詰められている点も見逃せない。

ノーマルに対してポテンシャルが大きく高まっていくと、トータルパッケージングの底上げが重要だ。とくに足回りはフロントのストローク不足がネックとなってくるため、トップフューエルは、ストロークを増やせるアッパーマウント(キャンバー調整式)を用意。そこにトップフューエル・ブルーダンパー(F8kg/mm R10kg/mm)をインストールして旋回性能を高めている。

ブレーキ系はフロントにアクレのキャリパー&ローターをセットし、リヤにはオリジナルの大径ローターを投入してストッピングパワーを向上させている。

足元はハイグリップラジアルとして定番のアドバンA052、フロント16インチ&リヤ17インチの異径で装着する。当初からテストに使用しているタイヤのため、サスペンションセッティングもベストマッチ。

新たにラインナップに加わるドライカーボンルーフは、重量を5.8kgまで抑えることで低重心化にひと役買っている。取り付けは純正のブラケットをそのまま利用するため信頼性も高く、なおかつ上に人が乗ることができるほどの強度を確保しているため、ボディ剛性アップにも期待が持てる。一人でも簡単に脱着が行えるのも特徴だ。

このモンスターチューンドを試乗した佐々木雅弘選手は「200psでウエット路面はヤバイと思っていたけど、足回りのセッティングがすごく考えられているなって思えた。雨でもトラクションがしっかりかかって、路面を喰ってくれる。それでいて、行きたい方向にパッと向きを変えることもできる。エンジンのパワーだけじゃなくて、全体の作り込みの良さにはビックリしたね」と、高次元な仕上がりを絶賛。

「ミッションやファイナルに関するデータも集まってきたので、今後は本格的に各地のサーキットでアタックを行なっていく予定です」と、メイキングを担当するトップフューエル森本メカ。世界最強エスロクのサーキット席巻計画がいよいよ始まるのだ。

●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880