WEC:2021年から予選方式を変更。LMP2ではブロンズ向け「プロ/アマトロフィー」を新設

 WEC世界耐久選手権は12月4日、2021年シーズンおよびル・マン24時間レースのエントリー受付開始に合わせ、2021年シーズンの競技フォーマットの一部変更を発表した。予選方式の変更や、LMP2クラスにおける新たなトロフィー(賞典)の設定などが明らかになっている。

 WECの予選(ル・マン除く)はこれまで、20分間のセッションで1台あたりふたりのドライバーがアタックし、それぞれのベストタイムの平均によって決勝のスターティンググリッドを決める方式が採られてきた。

 だが、2020年のル・マン24時間レースで初めて採用された『ハイパーポール』方式の好評を受け、よりシンプルなフォーマットへの変更が検討されていた。

 2021年からは『ハイパーカー&LMP2クラス』のセッションと、『LMGTEクラス』のセッションがそれぞれ10分間行なわれ、各車ひとりのドライバーがアタックをする方式へと改められる。

 LMGTEアマクラスにおいては、ブロンズカテゴリーのドライバーが予選タイムをマークする必要がある。また、セッション中にタイムを計測できなかったクルマは、グリッド全体の最後尾からレースをスタートすることとなる。

■LMP2のドライバー構成は変更なし、トロフィーを新設

 LMP2クラスにおいては、ブロンズカテゴリーのドライバーを擁するチームとそのクルー向けに、「LMP2 プロ/アマトロフィー」が新設される。

 現在、LMP2におけるドライバーの構成要件は「少なくともひとりのシルバー、またはブロンズドライバーを含む」というもの。このため『プラチナ/プラチナ/シルバー』といった組み合わせのチームが有利となり、ジェントルマンなどブロンズドライバーを擁して戦うチームがなかなか上位に進出できない、といった問題がクローズアップされるようになっていた。

 これへの対処法としては「ブロンズドライバーひとりを必須とする」ことなども検討されてきた。しかし2021年からは「LMP2 プロ/アマトロフィー」を採用することによって、ブロンズドライバーが表彰される機会を創出。これと引き換えになる形で、WECではLMP2クラスのドライバー構成要件を変更しないこととなった。

2021年からブロンズドライバー向けの賞典が新設されることになったLMP2クラス
2021年からブロンズドライバー向けの賞典が新設されることになったLMP2クラス

 このほか来季に向けた変更点としては、カーナンバーがある。2021年からは、競技参加者は先着順を基本とし1〜999までの間で好みの番号を選ぶことが可能となった。例外はカーナンバー1で、前年のLMPワールド・チャンピオン・チームが希望すれば使うことができる。

 コスト削減策の一貫として、ハイパーカー・クラスではチームスタッフの数も制限される。ル・マンを除き、サーキットでのオペレーションスタッフの数は40人(ハイブリッド車は43人)となることが発表されている。

 また、すでにテストデーがレース1週前の日曜日に開催されることが明らかになっているル・マン24時間レースでは、テストデー前の金曜・土曜に行なわれる車検が、テストデーのみならずレースウイークに対しても有効であるとされた。これにより、2019年までル・マン市内で公開されてきたレースウイーク直前の車検は、行なわれないこととなりそうだ。

 WECは新たな規則の完全なる詳細を、2021年早々にアナウンスするとしている。