「世界の室屋」がスーパーGTの上空を飛ぶ! 大迫力の飛翔で最終戦のスタートを飾った理由とは 【動画】

「世界の室屋」がスーパーGTの上空を飛ぶ! 大迫力の飛翔で最終戦のスタートを飾った理由とは 【動画】

空前絶後の2020年シーズン

コロナ禍のもと、紆余曲折を余儀なくされた今シーズンのスーパーGT。無観客開催やスケジュール順延、チームメンバーの人数制限など、イレギュラーな出来事の数々が襲いかかった。

誰も彼もが手探り状態、暗中模索したシーズンは2020年11月29日に富士スピードウェイで最終戦を迎えた。そこで、この空前絶後のレース年をなんとか乗り切ったチーム勢、そしてなにより応援をし続けたファンを鼓舞するような異例のイベントが催された。

2020年スーパーGT最終戦の決勝前イベントイメージ

空のレーサーとスポーツカーの競演

第8戦『たかのこのホテル FUJI GT300km RACE』の決勝レーススタート前、10時45分。コース上にはレクサスのLCとRCFをはじめ、トヨタ スープラ、スバル BRZ、ニッサン GT-R、ホンダ NSX、アストンマーティン ヴァンテージ、メルセデスAMG、BMW M8、アウディ R8が隊列を成していた。

サーキット上空に、乾いた轟音が響き渡る。頭上をふりあおぐと、冬の日をあびて煌めく機体がみるみるうちにホームストレートへと接近した。たなびく白煙を連れて、バレエを躍るように軽やかに舞う1機の飛行機。コクピットに収まっているのは「世界の室屋」として名高いエアレーサーの室屋義秀氏だ。天空をステージにした世界最高峰の競技「レッドブル エアレース ワールドチャンピオンシップ」にアジア人初のパイロットとして参戦し、年間王者にも輝いた名パイロットである。

2020年スーパーGT最終戦の決勝前イベントイメージ

“モリゾウ”もステアリングを握って登場

さらに、日欧のスポーツカーが組む隊列に加わったのは目の覚めるようなブルーカラーのLC コンバーチブル。こちらのコクピットに収まっているのは、トヨタ自動車社長であり、いちモータースポーツ愛好家でもある“モリゾウ”こと豊田章男氏。スーパーGTの運営団体であるGTアソシエイションを率いる板東正明代表を助手席に連れ立ってパレードランへ参加した。

決勝レース前に観客をあっと言わせたこのスペクタクルなイベントは、「“Thanks for ALL”Yoshi MUROYA × LEXUS Special Flight@FUJI SPEEDWAY」と銘打たれたもの。板東会長、各参戦メーカー、室屋選手、そして豊田章男氏ら多くの“モータースポーツを愛する面々”が、この厳しい時期に1年間、歯をくいしばってレースを追いかけ続けたすべての人々へ感謝の意を届けるためのものだった。

「うつむかず、空を見上げよう」

室屋選手はエアロバティック(曲技飛行)を通し、東日本大震災から立ち上がろうとする福島の支援や、子供育成プロジェクトなど、自ら多くの取り組みを実施している。新型コロナウイルスが猛威をふるう2020年には、うつむきがちになる状況の多い中、少しでも空を見上げて気分をリフレッシュして欲しいという想いのもと、「FLY for All 大空を見上げよう」プロジェクトを各地で展開してきた。

2020年のスーパーGTは幕を閉じた。すわコースに着陸するかと思われるほど、機体をストレートすれすれまで近づけて、再び上空へと高く高く舞いあがった室屋選手のように、2021年はふたたび多くの人を魅了するスーパーGTとして、私達の前に帰ってきて欲しい。

自動車、そしてレースを愛する我々ひとりひとりのために飛んだ室屋選手のスペシャルフライトは、スーパーGT公式YouTubeチャンネルで見ることができる。