「マゼピンは才能も資金もある完璧な選択」とハースF1代表

 ハースF1代表のギュンター・シュタイナーは、2021年に豊富な資金を持ち込んでくるニキータ・マゼピンについて、F1においては有能なドライバーが最初は資金の力で契約を勝ち取るケースは珍しくないと語った。

 現在21歳のマゼピンの父親は、大手肥料会社ウラルケムの主要株主で会長を務めるロシアの億万長者、ドミトリー・マゼピンだ。マゼピン氏は息子がモータースポーツの頂点にたどり着けるよう、金銭面でのサポートも行ってきた。

 そのその惜しみない援助に支えられながら、マゼピンは好成績を出し続けてきた。2020年にはFIA-F2選手権に参戦、今週末の最終ラウンド前の時点で、フィーチャーレースでの2勝を含む複数回の表彰台を獲得し、ドライバーズランキング3位につけている。

 シュタイナーは、マゼピンのドライバーとしての資質は本物だと語り、有能でありながら資金を持ち込んでシートを得るF1ドライバーは珍しい存在ではないと語った。そういったドライバーが現時点で何人も存在し、かつてのニキ・ラウダもそうだったと、彼は主張している。

「財政的な援助のおかげでF1に進めるドライバーは大勢いる」とシュタイナーは言う。
「非常に優秀なF1ドライバーが、最初は自らスポンサーを持ち込んできたという例はあるのだ」

「まず最初に名前を挙げるとすればチェコ(セルジオ・ペレス)だ。チェコがF1に来た時には『ペイドライバー』だと言われた。今の彼を見てみれば表彰台も獲得し、良い仕事をしている」

「私にとってジョージ・ラッセルは最高のドライバーのひとりだ。しかし、メルセデスの支援がなければ、彼はどこへも行けなかっただろう」

「そうしたドライバーは多い。ランス・ストロールも表彰台に上っている」

「F2で良い成績を出して、スポンサーもついているドライバーならば、候補としては完ぺきだ」

 シュタイナーはまた、故ニキ・ラウダにも言及した。ラウダは資金を持ち込んでF1への道を切り開いたドライバーのひとりであり、そうした交渉によってBRMのシートを獲得した。

「大分前にニキと話した時に、彼はこう言っていた。『私は、自分のスポンサーだった銀行のおかげでF1まで行けた。だからシートを買って走ることができたんだ』とね」とシュタイナーは言う。

「当時のチームはBRMだったと思う。その後、彼は3度の世界王者になった」

 シュタイナーによると、マゼピンを支える資金の規模に関わらず、彼が結果を出してきたことが契約の判断につながったという。

2021年にハースF1チームからF1にデビューするニキータ・マゼピン
2021年にハースF1チームからF1にデビューするニキータ・マゼピン

「シーズン中、私はずっと彼と彼の走りに注目してきた。序盤戦が厳しい内容だったのは確かだが、それがなければタイトル争いに加わっていたはずだ」

「それが私の見解であり、それ以上のことはない。結果は常に物を言うのだ」