「令和のハチロクは1.5LのMIVECターボ換装が大正解!?」試乗して分かったダウンサイジングターボの圧倒的な速さ

「令和のハチロクは1.5LのMIVECターボ換装が大正解!?」試乗して分かったダウンサイジングターボの圧倒的な速さ

想像を超えていた4G15改S15タービン仕様

6速MTとのコンビで流すも良し、踏むも良し!

まったく面白いところに目を付けたものだ…と改めて思う。本来コルトラリーアートバージョンRに搭載される1.5L・MIVECターボの4G15エンジンを換装したAE86のことだ。

手がけたのは、広島県三原市に店舗を構えるレーシングハウスサカイ。代表の坂井さんが、ハチロクでは限りなく禁じ手に近い(!?)エンジン換装、それもトヨタでなく三菱のエンジンを載せるのには、「若い子にもハチロクを長く楽しんでもらいたい」という思いがあるからに他ならない。

用意されたハチロクは、ダイノパック計測で260psを誇る4G15改S15タービン仕様。スロットルボディは4G63用ワイヤー式に交換され、ハルテックECUで制御される。

また、エンジン自体の発熱量が抑えられている=放熱性に優れているのも4G15の大きな特長。「アルミ製ラジエターだと夏場のサーキット走行でも水温が70度までしか上がらないんですよ。4G15は4A-Gよりはるかに新しいエンジンですから、ウォータージャケットとかもよく考えられているんでしょうね」と坂井さん。

ミッションは加工ベルハウジングを介してアルテッツァ用6速を装着。クラッチは3枚羽タイプのアルテッツァ用強化ディスクに4G15純正カバーが組み合わされる。また、レリーズベアリングの位置調整によってプル式クラッチをプッシュ式として使っているのもポイントだ。

5速MTはミッション側、6速マニュアルモード付CVTはエンジン側と、ミッションによってスターターモーターの位置が異なる4G15。ハチロクへの換装にあたっては、写真のCVT用リングギヤをフライホイールに移植することでスターターモーターの取り付けが可能にした。

アンダーコートを剥がし、後席も取り外すなど軽量化が図られたインテリア。メーターナセル左右のエアコン吹き出し口にはオートゲージ製ブースト計とオオモリ製油圧計が埋め込まれる。ステアリングコラムに装着されるのはピボット製タコメーターとデフィ製水温計。さらに、センターコンソール下部にはオートゲージ製油温/油圧計が並ぶ。

前後フェンダーを加工した上で、前後7Jオフセット±0のボルクレーシングTE37を装着。オーナーによると「N1車両で使われてたモノを街乗りで使っているんです」とのこと。タイヤはナンカンNS2Rで185/60R14。足回りにはボルドワールドの車高調が組まれる。

早速、オーナーを助手席に乗せて試乗開始。ちょっと曇りがかった低めの排気音に、ターボエンジンが載っていることを認識する。

そもそも車重1100kgちょっとのコルトラリーアートバージョンRでも余裕の動力性能を見せる4G15だけに、それより200kg近く軽いハチロクなら不満があるはずもない。タービン容量が大きくなっているにも関わらず、3000rpm近辺で十分なトルク感があって、街乗りでもすぐ6速まで入ってしまう。

しばらく流したら2速まで落としてフル加速を試してみる。タービンが本格的に過給を始めるのは3500rpmからで、そこから上は鋭く駆け上がっていくタコメーターの針に合わせてパワーも一気に盛り上がる…だけでなく7500rpmまでパワーがちゃんと付いてくるのだ。チューニングカーらしさ満点! 速すぎる!!

4G15を載せたハチロクはすでに3台存在しているが、レーシングハウスサカイにはさらに2台の製作依頼が入っているという。気になる制作費は、S15タービン+4G63スロットル+ハルテックECU仕様の4G15に、アルテッツァ用6速MTの換装まで含めて約150万円。このエンジン換装メニュー、間違いなく定番化すると思う!

TEXT&PHOTO:廣嶋KEN太郎/OWNER:せかいのアオキ
Special Thanks:tsune。/HGN No.0006
●取材協力:レーシングハウスサカイ 広島県三原市須波西1-5-28 TEL:0848-67-9551