自動車関連税の年間総額はなんと「9兆円」! 日本自動車工業会が自動車税制改正を要望

■JAMA(日本自動車工業会)が自動車税制の簡素化に向けて活動

自動車関係諸税は1954年度に道路特定財源制度が創設されて以来、これまで増税・新税創設が繰り返されており、現在では自動車の取得・保有・走行、それぞれの段階で9種類もの税が課せられ、ユーザーは多額の自動車関係諸税を負担しています。

日本の年間税収に占める自動車関連税の割合

2019年10月1日の消費税引き上げ(8%→10%)以降は、自動車取得時に「消費税と自動車税・軽自動車税の環境性能割」、保有段階では「自動車税・軽自動車税の種別割と自動車重量税」がそれぞれ課税されており、走行段階の燃料課税を含めると、自動車ユーザーが負担する税金の総額は国の租税総収入109兆円の1割弱を占めるまでになっています。

トヨタ自動車の豊田章男社長を会長に据える日本自動車工業会では、自動車関係諸税について、国際的観点でも過重かつ複雑で判り難い税体系となっており、「よりいっそうの車体課税の負担軽減と簡素化が必要」としています。

そうしたなか、日本自動車工業会は2020年11月24日、 オンラインによる2021年度税制改正要望説明会を開催しました(説明者:矢野義博 事務局長、高橋信行 総合政策領域長)。

自工会では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う国内外の需要落ち込みにより裾野の広い自動車産業が大きな打撃を受けるなか、「コロナ禍において増税無し」の主旨のもと、自動車取得時にかかる税負担の大幅負担軽減や、エコカー減税等の減免対象維持により、国内市場の活性化を図るべく、税制改正に関する最重点要望として大きく3つの項目を掲げています。

●自動車購入時にかかる税負担を軽減(2021年度 自動車税制改正要望)

JAMA 自動車税制改正要望

厳しさを増す国内市場を活性化させるためにも、購入時の過重な税負担を軽減

1. 自動車税・軽自動車税の「環境性能割」は凍結ないし、特段の措置を

自動車購入時に環境性能に応じて最大3%課税される「環境性能割」に対し、税率1%を軽減する臨時的特例処置の期限を2021年3月末からさらに1年延長

2. 「エコカー減税」や「環境性能割」の減免対象車は絞り込まずに適用期間を延長

JAMA 自動車税制改正要望

2030年度燃費基準は2020年度燃費基準に対して、平均で約44.3%基準が強化され、更に厳しくなるため、2030年度燃費基準に対し、-40%~-45%達成車から減税対象に

車両購入時の自動車重量税に対する「エコカー減税」は、ユーザーが幅広い車種から選択できるよう、対象を絞り込まずに減税期間についても延長

3. 次世代車(EV・PHV・FCV・クリーンディーゼル等)の免税措置を継続

次世代車は今後の普及拡大に向け、性能要件に拘わらず構造要件で免税を維持

JAMAサポカー補助金資料

またサポカー補助金についても、衝突事故については65歳以上の高齢者にかかわらず発生する可能性があることから、年齢要件の撤廃を求めており、補助金額についても拡充を求めています。

ちなみに自工会によると、自動車税負担の国際比較においては、日本の場合、車両保有段階における税負担が米国の約30倍、ドイツの約5倍、英国の約2倍と国際的にも極めて過重であり、軽自動車に対する現行税額が国際水準であることから、登録車の税負担を引き下げるべきとしています。

自工会では、こうした過重な自動車税の現実を自動車ユーザーに改めて知ってもらい、将来に向けて是正していくことが重要としています。

Avanti Yasunori・画像:JAMA/SUZUKI)