スーパーGT:動き出している2021年へのストーブリーグの“雰囲気”は。コロナ禍の影響も

 いよいよ11月28〜29日、2020年のスーパーGT最終戦となる第8戦『たかのこのホテル FUJI GT300km RACE』が開幕する。GT500クラス、GT300クラスともに大接戦のチャンピオン争いが展開されそうだが、一方で、すでに2020年も残り1ヶ月ほど。すでに2021年に向けた動きも聞かれはじめている。具体的なものはまだ出ていないが、現段階での今オフの“雰囲気”をお伝えしておこう。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年のスーパーGTは大きくカレンダーが変更され、7月にようやく開幕。その後、“ひとりの感染者も出さず、全8戦を開催する”という強い意志のもと独自のガイドラインを定め、前半戦は無観客、後半戦からは少しずつファンも動員しここまで開催してきた。

 一方で、今季は開幕が7月だったことから、シーズンは後半戦にタイトな日程が組まれていたが、通常であれば11月上旬には最終戦を終えていることがほとんど。2021年に向けては、テスト制限が設けられることがすでにGTアソシエイション坂東正明代表から発言されているものの、3月には本格的に開幕に向け動きはじめることを考えると、11月はすでに来季に向けてさまざまなものが動きはじめている時期だ。

 とはいえ、シーズン中に来季のことを決断するのは、チームやドライバーへのモチベーションにも関わり、最終戦前は目立った話が聞こえてこないのが例年のパターン。まして、今季は12月下旬までスーパーフォーミュラやスーパーフォーミュラ・ライツがあり、さらに2021年1月までスーパー耐久がある。水面下での動きがあるのは間違いないが、スーパーGTのそれが表面化するのは最終戦以降になりそうだ。

 最終戦を前にした現段階でまことしやかに聞こえてくる点としては、まずGT500、GT300とも新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく出てきそう……ということだ。これはスポンサー、チームという点に影響しそうで、これまでスーパーGTで存在が当たり前だったものがなくなる……ということが残念ながらあり得そう。

 GT500クラスでは、すでにフォーミュラE参戦が決まっていて、第7戦・第8戦を欠場したニック・キャシディの“穴”が台風の目の中心になりそうだ。これによるドライバーの移籍も大いにありそうで、またGT500では体制変更が行われるチームがあるという声も聞こえている。

 そして、これはGT500クラスも同様ではあるが、GT300クラスでは“参戦枠”の問題もある。スーパーGTに参戦するためには“枠”を得ることが必要になるが、どのチームもこの権利は手放したくはないはず。しかしそんな中でも、新型コロナウイルスの影響により、スポンサーの予定が変更されるなど苦境に立たされており、この枠を手放す検討をしているチームがいくつかあるようで、ファンなら驚くようなチームが活動のかたちを変える可能性がある。

 さらに現時点で、新型コロナウイルスについては“第3波”が襲っているが、ヨーロッパやアメリカの拡大状況をみても、外国人ドライバーの起用については、定住しているドライバーをのぞけば悲観的な見方も多い。

 もちろん新型コロナウイルスについては、そこまで大きな影響を受けていない業界もあり、またスーパーGTの参戦枠についてはこれまでも“順番待ち”が続いていたことから、急速に台数激減……ということはなさそう。とはいえ、来季に向けては大きな変化があるシーズンオフになるかもしれない。第8戦富士の週末は、現地で、そしてJ SPORTS等の中継で、2020年のチーム、マシンをしっかり目に焼き付けておこう。