スーパー耐久もてぎ:前戦の大クラッシュを乗り越えて。HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3が今季2勝目を決める

 11月22日、ピレリスーパー耐久シリーズ2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』の決勝レースがツインリンクもてぎで行われ、最高峰ST-Xクラスは888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔/ショウン・トン/根本悠生)が第1戦富士24時間以来となる今季2勝目を手にした。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、当初の予定から6ヶ月遅れとなる9月に開幕した2020年シーズンも、第4戦を迎え後半戦に突入した。

 今回、ST-1クラスただ1台のエントリーとなった28号車ROOKIE Racing GR SUPRAが、21日の公式予選中に発生したステアリングのトラブルにより決勝出場を取り止めたことから、全7クラス51台によって決勝は競われることとなった。

 22日11時、手元の計測で気温12度、天候は曇りというコンディションのなか、ST-Xクラスのポールポジションを獲得した777号車D’station Vantage GT3の星野敏を先頭に5時間の決勝レースはスタートを迎えた。

 2周目、2番手争いを繰り広げる888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3のショウン・トンと39号車MP Racing GT-Rの柴田優作が接触し、888号車はポジションを4番手まで落としてしまう。2台の接触の間に31号車DENSO LEXUS RC F GT3の嵯峨宏紀が2番手に浮上した。

 快調にトップを走行していた777号車D’station Vantage GT3だったが、3周目にST-5クラスのマシンと接触しスピンを喫する。右フロントにダメージを負いつつ星野敏はピットまで戻ることができたが、ガレージでの修復を強いられることに。

 これで31号車の嵯峨がトップに浮上するが、ペースで上回る9号車MP Racing GT-Rの柴田が背後に迫る。柴田は6周目のヘアピンカーブで31号車をかわしトップに浮上するが、2周目に発生した888号車との接触により9号車にドライブスルーペナルティが課せられる。

 9号車MP Racing GT-Rとのアクシデントで順位を落としていた888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3だったが、ショウン・トンがハイペースで追い上げをみせ、7周目のヘアピンカーブ進入で31号車をかわし2番手に浮上すると、翌8周目に9号車がドライブスルーペナルティを消化したことで、888号車がトップに浮上した。

 レース開始から1時間が経過した30周目、ペースが上がらない31号車DENSO LEXUS RC F GT3を、9号車MP Racing GT-Rがかわし2番手に浮上する。しかし、この時点でトップの888号車は9号車に対し34秒のギャップを築いていた。

 30周目、4番手の81号車DAISHIN GT3 GT-Rが真っ先に1回目のルーティーンのピットを実施。第1スティントを務めた大八木信行から藤波清斗にドライバー交代を行うと、ここから追い上げを開始する。

 点火系のトラブルに見舞われた31号車DENSO LEXUS RC F GT3は38周目にルーティーンのピットに入ったが、失火の原因究明の作業で時間を費やしてしまい、総合10番手に順位を下げてしまう。

 81号車DAISHIN GT3 GT-Rの藤波は、9号車MP Racing GT-Rの第2スティントを担当するJOE SHINDOを1周3秒上回るペースで追うと、45周目のV字コーナーでかわし、2番手までポジションをあげた。

 さらに藤波は57周目、山脇大輔がステアリングを握る888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3を90度コーナーでかわし、ついにトップに浮上する。

 レースは終盤に差し掛かかり、トップの81号車の星野一樹は、2番手888号車に40秒以上のギャップを保って周回を重ねる。

 このまま81号車が制するかと思われた終盤、レース時間が残り30分となった134周目に81号車DAISHIN GT3 GT-Rが4回目のピットインを敢行。給油と大八木龍一郎へのドライバー交代を行いコース復帰するが、888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3のショウン・トンに先行を許してしまう。

 これでトップに浮上した888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3は2番手の81号車に1分以上のギャップを保ったまま、150周目にトップチェッカーを受けた。

 前戦岡山で大クラッシュに見舞われ、チームのエースである高木真一が欠場するなか、11月19日にシェイクダウンを終えたばかりの新車とともに第1戦富士24時間以来となる今シーズン2勝目を手にした。

* * * * * * * *

 10台がエントリーしたST-Zクラスはクラスポールからスタートした47号車D’station Vantage GT4(星野辰也/織戸学/篠原拓朗/浜健二)が序盤からレースをリード、中盤一時順位を下げるも、最終スティントを務めた織戸が23号車TKRI 松永建設 AMG GT4、3号車ENDLESS AMG GT4を次々とオーバーテイクし、134周目に首位を取り戻すとトップでチェッカーを受けた。

 2位はポイントランキングトップの3号車ENDLESS AMG GT4(内田優大/山内英輝/高橋翼/菅波冬悟)が、3位は前戦岡山の覇者である500号車5ZIGEN AMG GT4(大塚隆一郎/青木孝行/坂本祐也)が入った。

 5台が参戦するST-TCRクラスは97号車とのホンダ・シビック・タイプR・TCR同士の激戦を制した290号車F・Link Home CIVIC TCR(植松忠雄/井出有治/川端伸太朗)がトップでチェッカーを受けている。

 2位は97号車Racer ホンダカーズ桶川 DOME CIVIC(遠藤光博/中野信治/大津弘樹/小出峻)、3位はスポット参戦の33号車Audi RS 3 LMS(中原英貴/富田竜一郎/柳田真孝/藤井優紀)が獲得している。

 6台による戦いが繰り広げられたST-2クラスは、32号車ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO)がライバル勢を2周遅れにする圧倒的なペースでレースを支配し、第1戦富士24時間以来となる勝利を手にした。

 2位は59号車DAMD MOTUL ED WRX STI(大澤学/後藤比東至/石坂瑞基)、3位は6号車新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX(冨桝朋広/菊池靖/大橋正澄)が手にしている。

 今回は5台が参戦したST-3クラスは、HELM MOTORSPORTSが走らせる62号車HELM MOTORSPORTS RC 350(平木玲次/平木湧也/高橋知己)がホームコースとなるもてぎでスーパー耐久初優勝を獲得した。

 2位はQUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)、3位は39号車エアーバスター WINMAX RC 350 TWS(大島和也/冨林勇佑/石井宏尚/伊藤善博)が獲得した。

 7台が参戦したST-4クラスは13号車との接戦を制した884号車林テレンプ SHADE RACING 86(平中克幸/国本雄資/HIRO HAYASHI/石川京侍)がポール・トゥ・ウインで第3戦に続く連勝を手にした。

 2位は225号車KTMS 86(野中誠太/平良響/翁長実希)、3位はGRGarage水戸インターGR86(久保凜太郎/細川慎弥/坪井翔)が獲得している。

 13台がエントリーしたST-5クラスは、7番手からスタートした69号車J’S RACING☆FIT(梅田真祐/久保田英夫/蘇武喜和)が制し、ポイントランキングトップをキープしている。

 2位は456号車odula AVANTECH ロードスター(橋本陸/草野貴哉/加賀美綾佑/小原康二)、3位は182号車CLOSE UP RACING R’s FIT3(谷岡力/大崎達也/猪股京介/霜野誠友)が獲得した。

 ピレリスーパー耐久シリーズ、次戦となる第5戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』は12月12〜13日に大分県のオートポリスで5時間レースが開催される。

888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔/ショウン・トン/根本悠生)
888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔/ショウン・トン/根本悠生)
888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔/ショウン・トン/根本悠生)
888号車HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔/ショウン・トン/根本悠生)
47号車D’station Vantage GT4(星野辰也/織戸学/篠原拓朗/浜健二)
47号車D’station Vantage GT4(星野辰也/織戸学/篠原拓朗/浜健二)
290号車F・Link Home CIVIC TCR(植松忠雄/井出有治/川端伸太朗)
290号車F・Link Home CIVIC TCR(植松忠雄/井出有治/川端伸太朗)
32号車ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO)
32号車ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO)
62号車HELM MOTORSPORTS RC 350(平木玲次/平木湧也/高橋知己)
62号車HELM MOTORSPORTS RC 350(平木玲次/平木湧也/高橋知己)
884号車林テレンプ SHADE RACING 86(平中克幸/国本雄資/HIRO HAYASHI/石川京侍)
884号車林テレンプ SHADE RACING 86(平中克幸/国本雄資/HIRO HAYASHI/石川京侍)
69号車J’S RACING☆FIT(梅田真祐/久保田英夫/蘇武喜和)
69号車J’S RACING☆FIT(梅田真祐/久保田英夫/蘇武喜和)
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-Xクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-Xクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-Zクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-Zクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-TCRクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-TCRクラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-2クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-2クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-3クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-3クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-4クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-4クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-5クラス表彰台
2020第4戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』ST-5クラス表彰台