メルセデスF1のハミルトン、フィジオの支えの大きさを語る「アンジェラとの出会いは人生に起きた最も素晴らしいこと」

 7度目のF1世界タイトル獲得に近づいているルイス・ハミルトンが、彼をサポートする女性フィジオセラピストで親友のアンジェラ・カレンの存在の大きさについて語った。

 レースウイークエンドにハミルトンのそばにはほとんとずっとカレンの姿がある。彼女はハミルトンの身体と精神面の準備を整えることを仕事にしているが、彼にとってはそれ以上の存在であるようだ。

 カレンは、2016年からハミルトンの食事、予定管理、旅行手配など多くのことを担当し、常にハミルトンを見守っている。

 当然ながらハミルトンは、小柄で常に明るい笑顔を見せ、無私で動くカレンとの関係は、「素晴らしいパートナーシップ」であることを認めている。

「他人には理解できないことだろう。彼らは距離を置いたところから見ているからね。彼女は僕の人生に起きた、最も素晴らしいことのひとつなんだ」とハミルトンは『Ziggo Sport』に語った。

「僕は多くの人たちと仕事ができて幸運だが、彼女は周りにいる人のなかでも最も勤勉な女性だよ」

「彼女は集中して無私の働きをし、僕の週末を平和なものにしてくれる。毎朝僕が起きると、それが何時だとしても彼女は絶対に前向きなんだ。彼女がネガティブでいたことは1日もない。それはとても重要なことだ」

「人生で重要なのは、ポジティブな人々を周りに集めることだと思う。重荷を持っていては動き回ることができない。より良い自分になるようにひらめきを与えてくれ、落ち込んでいる時には引き上げてくれる人々と一緒でなければ、行動できないよ」

「そうしてくれる人々といることが必要だ。そして彼女はそのうちのひとりなんだ」

2020年F1ロシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)とフィジオのアンジェラ・カレンさん
2020年F1ロシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)とフィジオのアンジェラ・カレンさん

 カレンは2016年に、科学を基礎としたハイパフォーマンスコーチングを行う企業ヒンツァ・パフォーマンスによってハミルトンのもとに派遣された。同社の創設者、故アキ・ヒンツァ博士は、整形外科および外傷外科手術の専門家で、2度のF1世界チャンピオンのミカ・ハッキネンの治療にあたったこともある。

 ハミルトンは、カレンが果たしているのは、典型的なフィジカルトレーナーの役割ではないと語った。

「F1でのフィジオの存在はよく知られているけれど、多くの場合、もしくは一部の人たちは単なるトレーナーなんだ」とハミルトンは語った。

「彼らにはそれでも“フィジオ”の役職名が付いている。でもフィジオというのはフィジオセラピストのことだ。何年もの間、僕は男性のトレーナーを雇っていたけれど、常に何かしら問題が起きることに気づいた」

「首の筋肉が緊張したり、腰や臀部の筋肉に問題があるとき、当時のトレーナーはそれを治すことができなかった」

「だから問題に耐えながら週末を過ごしたが、『これでは意味がない。週末にトレーニングをする必要はない。フィジオを見つけなければ』と思ったんだ」

「アンジェラは家で僕の面倒をみてくれていた。だから彼女に『レースについてきてくれないか?』と頼んだ」

「その時には、これほど素晴らしいパートナーシップを築けるとは思っていなかった」

 ハミルトンはドライバーズランキングで2位に85ポイント差をつけて首位にいるため、今週末のトルコGPで7度目のタイトル獲得を決める可能性がある。その場合、常にそばにいるカレンと仕事を始めて以来4度目のF1世界タイトル獲得ということになる。

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)の愛犬ロスコーの世話をするフィジオのアンジェラ・カレンさん
2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)の愛犬ロスコーの世話をするフィジオのアンジェラ・カレンさん