フェラーリが未来の女性ドライバーを育成。聖地フィオラーノで「選ばれし1名」が決まる!

FIAとフェラーリが共同で実施する育成プログラム

FIAはスクーデリア フェラーリの協力のもと、女性ドライバーの育成プログラム「FIA Girls on Track – Rising Stars(FIAガールズ オン トラック – ライジングスターズ)」を展開している。12歳から16歳の女性を対象に、未来のプロレーシングドライバーを発掘、教育するプロジェクトだ。

「ガールズ オン トラック」で重要な役割を果たすのが、フェラーリのドライバー育成プログラムであるフェラーリ ドライビング アカデミー(FDA)。最終的に選ばれた1名の候補者は、女性初のメンバーとしてFDAに参加することになる。

世界中から集まった20名の候補ドライバー

プログラムは2020年2月に始動した。まずは世界中の145にわたるスポーツ団体が推薦した候補者リストから、FIAが20名の女性ドライバーを選出。その後、世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機に見舞われたが、万全の体制を整えたうえでポール・リカールサーキットでテストを敢行した。その結果、候補ドライバーは12名まで絞りこまれた。

12名は次にル・カステレで最初のキャンプに参加。カートによる運転評価をはじめ、心理学のワークショップやフィジカルトレーニングなどが行われた。なかにはメディア対応に関する講義も含まれていたそうだ。

ポール・リカールでファイナリストが決定

キャンプにより選抜された8名のドライバーは、再びポール・リカールへ戻ってフォーミュラ4のトレーニングキャンプに挑んだ。参加者の中にはFDAドライバーの一員であり、現在フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権2位のアルトゥール・ルクレールの姿も。このキャンプを経て、半数の4名がふるい落とされている。

そしてファイナリストに残ったのは、ブラジル出身のジュリア・アヨーブ(15歳)とアントネラ・バッサーニ(14歳)、スペイン出身のドリアニ・ピン(16歳)と、スペインでベルギー人の母親とオランダ人の父親のもとで生まれたマヤ・ウェグ(16歳)の4名。2020年11月9日にマラネロへ集結した彼女たちは、11日朝から4日間のキャンプをスタートした。

フィオラーノでF4マシンをドライブ

4名は適正検査をはじめ、コミュニケーションや態度、振る舞いなど運転以外のスキルについても細かなテストを受ける。もちろん、サーキットにおけるマナーや規則なども徹底的に教え込まれるので、かなりのハードスケジュールとなる。木曜と金曜にはフィオラーノでフォーミュラ4のコクピットに収まり、イタリアン選手権と同様、ピレリタイヤを履いたマシンでのドライブに臨む。

金曜の午後、キャンプ終了後にサーキット走行や座学、検査などあらゆるデータが専門家の元に届けられ、厳正なジャッジのもと「選ばれし1名」が発表されることになる。

モータースポーツに多様性を

FIA会長のジャン・トッドは次のように語っている。

「『FIAガールズ オン トラック』プログラムに協力いただいているすべてのパートナーに心からの感謝を申し上げるとともに、選ばれた4名のドライバーにお祝いを申し上げます。このプログラム最後のステージで、それぞれが何かをつかみ取って欲しいですね。フェラーリファミリーの中に身を置くことで、彼女たちのモチベーションはぐっと上がっているはずです」

「ご存じのとおり、モータースポーツの世界における男女平等、ダイバーシティ推進はFIAにとって最優先すべきことのひとつ。#PurposeDriven(パーパスドリブン。目的意識の強い企業などに対して使われるマネジメント、マーケティング系用語)のムーブメントについても敬意を表します」