話題沸騰!! 新ハンターカブ・進化の歴史とその魅力【ホンダ CT125ハンターカブ・概要編】

■アメリカ人の遊び心から生まれたハンターカブ

ホンダのバイクで「CT」の名をもつものは、カブ系バイクばかりではありません。またユーザーが「ハンターカブ」と呼びならわしているバイクのなかにも、正式にはその名が付いていないものがあります。でも、ここでは「スーパーカブ系列のうちオフロードテイストのレジャーバイク」をまるっと「ハンターカブ」と呼ぶことにしたいと思います。

CT125
2019年の第46回東京モーターショーのステージに華々しく登場したCT125。ハンターカブ復活の期待を一身にうけ、会場の話題をさらいました。

ハンターカブの発祥は、1960年代初頭のアメリカに遡ります。当時のアメリカのモーターサイクル・マーケットの中心は大型バイク。そのためホンダは、小型エンジンのスーパーカブ販売に大苦戦を強いられました。でも遊び好きのアメリカ人たちは、やがてスーパーカブの高性能と機動力に気づきはじめます。

CT125
ハンターカブのコンセプトと機能的なスタイルを継承し、オン・オフ問わず楽しめる軽快な走りを実現したマシンです。

そのなかに、アウトドア・レジャー用にスーパーカブを改造して楽しむライダーが現れました。ホンダは彼らのニーズにすぐさま反応し、1961年にアメリカでレジャー仕様のCA100T TRAIL50を発売。これがハンターカブのルーツとなりました。そして同年11月には、日本でも55ccエンジンを積んだハンターカブC105Hが販売されたのです。

■日本に根付いたハンターカブ

CT125
ツインリンクもてぎ ホンダコレクションホール所蔵のCT50。1968年に発売されたハンターカブの仲間です。

1968年、経済成長にともなうレジャーブームを迎えた日本で、ホンダは49ccエンジンを搭載したCT50を発売します。スーパーカブと同じ3速ミッションに、ハイとローの2段切り替えができる副変速機を組み合わせたユニークなモデルでした。

さらに1981年には、105ccエンジンに4速ミッションを搭載したCT110を発売。このCTシリーズは、通称「ハンターカブ」として日本のライダーたちに広く知られることとなります。でも国内仕様は1983年に、北米仕様は1986年に生産を終了。オセアニア仕様はまだ作られていたものの、ハンターカブはその進化の歴史にすでに幕をおろしたかのようにもみえました。

CT125
2018年型の2代目クロスカブ110。これもハンターカブの仲間かな? キュートなスタイルとポップなカラーリング、スーパーカブらしいのんびりムードの乗り味が人気です。

ところが2013年、ホンダはモデルチェンジされたばかりの新型スーパーカブをベースに、クロスオーバータイプのマシン、クロスカブを発表します。往年のハンターカブの復活を思わせるそのスタイルは、ファンの熱い視線を集めることとなりました。

名前もコンセプトも違いますが、「アウトドア・テイストのレジャー系カブ」という点では、このクロスカブだって、やっぱりハンターカブ・ファミリーの一員ですからね。

CT125
60年ちかく前のアメリカで生まれ、長い歴史を走ってきたハンターカブ。CT125・ハンターカブは、その血脈を色濃く受け継いで走りはじめました。

そしてついに2019年11月、東京モーターショーの会場に真っ赤なC125が姿を現しました。長い眠りからさめ、ついに復活を遂げた新ハンターカブは話題の旋風を巻き起こし、たちまち人気が白熱、まさに2020年の台風の目となったのです。

CT125
女子にはちょっと敷居の高いアウトドア・ライフも、CT125・ハンターカブならカジュアルに楽しめそう。オフロードに挑戦する女子だって増えるかもしれませんね。

空冷4ストローク125ccエンジンが生み出すゆとりのトルクとパワー、ワイルドなのに可愛らしい洗練されたデザイン、高品位な装備の数々。CT125・ハンターカブは、ガレージに置いて眺めているだけでもわくわくするようなマシンです。

もちろんその魅力は見た目だけにとどまりません。これまでのカブの概念をくつがえす鋭い走りは、次の回からたっぷりご紹介しますね!

【ホンダ CT125 主要諸元】

全長×全幅×全高:1960mm×805mm×1085mm
シート高:800mm
エンジン種類:空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量:124cc
最高出力/最大トルク:8.8ps/1.1kgm
燃料タンク容量:5.3L
タイヤ(前・後):80/90-17 44p
メーカー希望小売価格:44万円(税込)

(文:村上菜つみ 写真:高橋克也)