WEC参戦も可能なIMSA新規定“LMDh”、コロナ禍で新たに興味示すメーカーも

 フランスのコンストラクター、オレカによると新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが始まって以来、IMSAの次世代規定“LMDh(ル・マン・デイトナ・h)”への関心は高まっており同社は先週、新たなメーカー候補との話し合いを行ったという。

 早ければ2022年にも登場するとみられる新しいプラットフォーム用に承認されたLMP2シャシーコンストラクター4社のうちのひとつであるフランスの企業は、OEMメーカーからのコミットメントが発表されていないにも関わらず、ACOフランス西部自動車クラブとIMSAの協力により形作られた次世代規定に楽観的な姿勢を維持している。

 2020年現在、DPi車両を走らせているアキュラはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権トップクラスの参加をLMDh時代も継続する意向を示しているが、キャデラックやマツダなど他のDPiメーカーはまだ正式に計画をアナウンスしていない。

 その一方でポルシェ、レクサス、ヒュンダイ、アルピーヌの4社は未発表のブランドとともに、LMDhプログラムに対してもっとも進んだ議論を行っているメーカーであると考えられている。

 オレカのアンソニー・メジェヴァンは、同社テクニカル・ディレクターのデビッド・フローリーとユーグ・ド・ショーナック社長とともにOEMとの話し合いに携わってきたが、プラットフォームの長期的な成功に「非常に自信を持っている」と述べた。

「確かにまだ強い関心があるのは確かで、ある意味ではそれ以上かもしれない」とメジェヴァンはSportscar365に語った。

「新型コロナウイルスが流行する以前、LMDhは本当に良いプラットフォームであり誰もがそれを素晴らしいものだと確信していた」

「COVID-19の期間中は、OEM各社が財務的な側面をより綿密に検討し、それによって新規定が理にかなっていることをさらに確認したかもしれない」

「ここ数週間または数か月の間に、いくつかの新しいOEMから関心が寄せられている」

「我々を含めIMSA、FIA、ACOと交渉していたOEMのうち、いまその場に居ないのは1社だけだ」

「そのただひとつだけが今後2~3年はプログラムを行わないと明言しているが、実際のところはどうなるか分からない」

「私はこのクラス(が成功すること)にとても自信を持っている」

 IMSAのジョン・ドゥーナン代表は、ある段階で13の自動車メーカーがステアリングコミッティに関与していたと述べた。これはつまり現時点で少なくとも12のメーカーが対話を続けていることを意味している。

 メジェヴァンは、自動車メーカーたちが抱えるさまざま目的をLMDhで満たすことができると考えている。

■オレカは複数のメーカーと提携することも可能

「IMSAに興味を持っているOEMもあれば、WECに興味を持っているOEMもあり、その両方を考えているOEMもある」と彼は言う。

「また、ファクトリープログラムとして活動したところもあれば、セミワークスやカスタマーレーシングでの活動を臨むOEMもあるんだ。LMDhの強みのひとつは、こうしたさまざまな興味に応えられる点だ」

「一方、LMH(ル・マン・ハイパーカー)への関心も高く、数カ月前に考えられていた以上のものがあるかもしれない」とメジェヴァンは続けた。

 同氏によると、オレカはパートナーとなるメーカーの最大数を限定していないが、物事をうまく進め、プログラムを成功させる」ことが彼らの目標であるという。

「それはまた、OEMがいつコミットするかにもよるだろう」

「皆が同じ目標を立てて計画していのであれば、このタイミングで2社のOEMが来るのと、半年後や1年後に別のOEMが来るのとでは違う」

「今後数カ月の間にはっきりするだろう。確かなことはデビッド(・フローリー)が彼のチームを構築したときに、同時にさまざまなプロジェクトに取り組めるような形を作ったということだ」

「例えばアキュラとDPiで、レベリオンとはR13で協力し、同時にLMP2の仕事もしていた。つまり異なるチームと、同時に異なるプロジェクトに取り組むことができるんだ」

DPiマシン『アキュラARX-05』はオレカのLMP2カー『オレカ07』がベースになっている。
DPiマシン『アキュラARX-05』はオレカのLMP2カー『オレカ07』がベースになっている。