ホンダNSXが1-2-3体制を構築。Modulo NSX-GTが今季2度目のポールを手にする【第7戦もてぎGT500予選】

 いよいよシーズン終盤戦に突入した2020年スーパーGT第7戦ツインリンクもてぎのGT500クラス公式予選は、Modulo NSX-GTの伊沢拓也がキャリア初となった第3戦鈴鹿サーキット以来今季2度目、自身通算でも2度目のポールポジションを獲得。2番手にはARTA NSX-GT、3番手にもRAYBRIG NSX-GTとホンダ勢が上位グリッドを占拠し、地元戦での1-2-3体制を固めている。

 9月上旬から11月へと季節が移り、7日(土)の栃木県ツインリンクもてぎは冬の到来を感じさせる肌寒さ。しかし曇り予報とは異なり、午前の公式練習時点から青空も広がり、今季初めてもてぎに詰めかけたファンには絶好のコンディションとなった。

 9時5分から始まったその公式練習では、第4戦もてぎでダンプコンディションの勝負を制し、立川祐路が最多ポールポジション獲得記録を更新したZENT GRスープラが、今度は石浦宏明のドライブでトップタイムをマーク。クラス専有走行のシミュレーションで、再びサーキットとクルマの相性の良さを感じさせる。

 さらにその背後には、Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT以下、GRスープラ勢とNSX-GT勢が7番手まで交互に並び、午後に向けてトヨタ陣営vsホンダ陣営の直接対決を匂わせる。

 例年、この11月初旬はもてぎでの最終戦の時期ということもあり、各陣営ともタイヤ選択やエンジンのマッピングなどにある程度データは揃う状況。しかし今季は11月末に富士スピードウェイでのシーズンフィナーレを控えることから、今回のもてぎはウエイトハンデ『半減』が適用されるラウンドとなる。

 その条件により、ポイントリーダーのWAKO’S 4CR GRスープラで最大47kg(47点×1kg)と、エンジンの燃料リストリクター制限(50kg以上で1ランクダウン)領域に入る車両はなし。決勝でのスタート順はもちろん選手権での優位性を見据えて、ライバル陣営を1台でも締め出してQ2進出を果たせるか。

 トヨタとホンダに対し、前戦勝利し鈴鹿連勝で波に乗るMOTUL AUTECH GT-Rは、ミシュランタイヤとのマッチングでどこまでタイムを上げてくるか。メーカー間のガチンコ対決にも注目が集まる緊迫のセッションが予想された。

■Q1 ランキング1-2のGRスープラ2台がまさかのQ1敗退

 午後13時30分スタートのGT300クラスQ1 A組セッション開始時には、気温19℃で路面温度も24℃まで上昇。湿度59%という西日の射すコンディションで予選が始まった。定刻14時03分にGT500クラスがピットレーンオープンになると、2分ほど経過したところでニッサン陣営からコースイン。午前にはトラブルが出てストップしていたRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴も無事にピットを後にする。

 各車3周を掛けて入念なウォームアップを進め、セッション残り1分を切ったところでアタックラップへ。すると最後のコースインでライバルより1周早く熱入れを終えたARTA NSX-GTの野尻智紀が、まずは1分36秒861のターゲットタイムを記録する。

 ここから4周目の計測周回組が続々とタイムを更新し、37秒台に止まったMOTUL AUTECH GT-Rと CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rに対し、ダンロップタイヤ装着のModulo NSX-GT(大津弘樹)が1分36秒368の最速タイムをマーク。2番手にヨコハマタイヤを履くWedsSport ADVAN GRスープラ(宮田莉朋)が36秒台で続いていく。

 その一方で、ラストアタックへ向かったランキング上位勢はタイムが伸び悩み、計測時点で8番手のQ1突破カットラインに滑り込んでいたWAKO’S 4CR GRスープラの坪井翔は、直後にコントロールラインを通過したRAYBRIG NSX-GTの山本に弾かれバンプアウト。山本はチェッカー後のラップでもタイムを更新し、3番手へと躍進する。

 さらに8番手通過のau TOM’S GRスープラとは対照的に、代役参戦でQ1担当の重責を担ったKeePer TOM’S GRスープラの山下健太は、アタックの1コーナーでわずかにワイドになり、その翌周もタイムアップならずの14番手。タイトル獲得を狙う平川亮には痛いQ1敗退となってしまう。

 同じく、ホンダ陣営のエース格であるKEIHIN NSX-GTのベルトラン・バゲットも10番手止まりとなり、決勝での巻き返しが求められる結果となった。

■Q2 沈んだGRスープラ勢は3列目から巻き返しを狙う

 GT300クラスの予選Q2を挟み14時41分から開始されたGT500クラスのQ2は、3台のNSX-GT勢とGRスープラ勢、ともにミシュランタイヤを装着する2台のGT-R勢での勝負に。

 選手権を狙うMOTUL AUTECH GT-Rやau TOM’S GRスープラ、そしてRAYBRIG NSX-GTにとってはひとつでも前のポジションを手にするべく、まずは19号車WedsSport ADVAN GRスープラの国本雄資からトラックへと入っていく。

 残り6分のところまでピットで待機した”GT最速男”立川を最後に、全8台がコースインすると、まずはその立川がライバルより早めのアタックで1分37秒204を記録。するとその直後、盤石のウォームアップを終えたModulo NSX-GTの伊沢が、計測4周目でライバルを1秒近く突き放す1分36秒140の驚異的タイムで首位に立つ。

 その背後からは、これがこの日最初のドライブとなったRAYBRIG NSX-GTの牧野任祐が、WedsSport ADVAN GRスープラ国本を逆転し2番手へ。MOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリも1分36秒885として3番手に飛び込んでくる。

 その上位集団に、今季2度のポールシッターでもあるARTA NSX-GTの福住仁嶺が割って入り、1分36秒593で2番手をもぎ取った。これで3番手に下がったRAYBRIG NSX-GTとともにNSX-GT勢が1-2-3体制を構築する。

 一方、その後もアタックを続けたZENT GRスープラの立川は1分37秒173で6番手が精一杯。au TOM’S GRスープラのサッシャ・フェネストラズも8番手に終わり、トヨタ勢は3列目から決勝での逆襲を期す予選結果となった。

 明けた8日(日)午後13時からは、予選日よりもさらに気温上昇が予想される晴れ予報のもと、2020年スーパーGT第7戦ツインリンクもてぎ、63周、300kmの勝負が繰り広げられる。

2020年スーパーGT第7戦もてぎ Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)