ELMS:ついにユナイテッドASの連勝止まる。デ・フリース擁するGドライブが最終戦で勝利

 ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズは11月1日、ポルトガルのアウトドロモ・ド・アルガルベで2020シーズン最終戦となる第5戦『ポルティマオ4時間レース』が行なわれ、Gドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソン(ロマン・ルシノフ/ミケル・イェンセン/ニック・デ・フリース)が優勝を飾った。

 ユナイテッド・オートスポーツの2台は3位と4位に終わり、開幕からのチームとしての連勝記録は4でストップした。

 Gドライブは日曜日のレースを通じて力強さを発揮し、デュケイン・チーム30号車オレカ07(トリスタン・ゴメンディ/ジョナサン・ヒルスキ/コンスタンティン・テレスチェンコ)、そしてすでに前戦でタイトルを決めているユナイテッドAS22号車オレカ07(フィル・ハンソン/フィリペ・アルバカーキ)からのプレッシャーを退けた。

 Gドライブのルシノフは素晴らしいスタートを見せ、ターン1ではポールシッターのユナイテッドAS32号車オレカ(ウィル・オーウェン/アレックス・ブランドル/ヨブ・バン・ウィタート)のオーウェンをパス、グリッド3列目からトップへと26号車を押し上げた。

スタートではGドライブの26号車が首位にジャンプアップ
スタートではGドライブの26号車が首位にジャンプアップ

 その後、ルシノフがGTクラスのマシンと絡んでワイドになった隙をついていったんはユナイテッドAS32号車がトップを奪うも、2時間目に入ってルシノフからマシンを引き継いだイェンセンが、オーウェンをメインストレートエンドでパスして首位を奪い返した。イェンセンはレース中盤、力強いトリプルスティントでリードを広げていった。

 一方、1周目にハンソンがクール・レーシング37号車オレカと絡んでクラス最後尾までポジションを落としていたユナイテッドAS22号車やデュケイン・チームは序盤の9周目、JMWモータースポーツのフェラーリ488GTEがグラベルに埋まったことで導入されたフルコースイエロー(FCY)の際に早めのピットに飛び込んだ。

 これにより、標準的なピットタイミングを採用したトップのGドライブとは異なるピット・シークエンスで戦うこととなり、この2台を含むいくつかのLMP2マシンがポジションを上げる形となった。

前戦モンツァでLMP2のタイトルを決めているユナイテッドASの22号車。最後尾までドロップするも、早めのピット作業が奏功し上位進出を果たす。
前戦モンツァでLMP2のタイトルを決めているユナイテッドASの22号車。最後尾までドロップするも、早めのピット作業が奏功し上位進出を果たす。

 早期ピットイン組は、2時間目の途中でもたらされた2度目のFCYもうまく利用することができ、さらに前方へと進出。ユナイテッドAS22号車のアルバカーキは、イェンセンに続く2番手に浮上した。

 イェンセンはユナイテッドAS22号車を約50秒リードしたが、残り1時間半のところでデブリ回収のため導入されたセーフティカーによって、上位勢の差は消滅してしまう。

 このセーフティカー中にはピット作業が行なわれなかったため、イェンセンは残り1時間、アンダー・グリーンの状況でデ・フリースにマシンを引き継がなければならなくなった。

 ユナイテッドAS22号車のハンソンとデュケイン・チームのゴメンディは、Gドライブのデ・フリースよりも後のタイミングとなるラスト20分に最終ピットストップが必要だったにも関わらず、デ・フリースはライバル2台の短めの燃料スプラッシュに対抗しうるリードをコース上で築くことができ、Gドライブのマシンを2019年7月・バルセロナ以来となる優勝に導いた。

 最後のピットではゴメンディがハンソンを逆転して2位を奪取。デュケイン・チームは、最終戦にして今季初の表彰台を獲得することとなった。

 ユナイテッドAS32号車は、バン・ウィタートが最終ラップにパニス・レーシングの31号車オレカ07(ジュリアン・カナル/ニコラ・ジャミン/ウィル・スティーブンス)をパスし、4位でフィニッシュ。22号車のふたりに次ぐ、ランキング2位の座を守った。

タチアナ・カルデロンら3人の女性ドライバーで構成されるLMP2クラスのリシャール・ミル・レーシング・チーム50号車オレカ07は、クラス11位フィニッシュ
タチアナ・カルデロンら3人の女性ドライバーで構成されるLMP2クラスのリシャール・ミル・レーシング・チーム50号車オレカ07は、クラス11位フィニッシュ

 LMP3クラスでは、ユナイテッド・オートスポーツ の2号車リジェJSP320・ニッサン(ウェイン・ボイド/トム・ギャンブル/ロブ・ウェルドン)が優勝し、クラスタイトルを獲得。

 LMGTEクラスではプロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSR(クリスチャン・リード/ミケーレ・ベレッタ/アレッシオ・ピカリエッロ)が制した。

 これにより、このレースで2位に入ったケッセル・レーシング74号車フェラーリ488 GTE Evoをドライブするミカエル・ブロニツェスキ&デイビッド・ペレルと99ポイントで並ぶこととなった。両チームは今季の5レースにおける上位獲得回数等もまったく同じだったため、より早い段階となる開幕戦で勝利を挙げていたプロトンの3人が、タイトルを獲得することとなった。

 2021年のELMSは4月にスペイン・バルセロナで開幕の予定。全6戦のスケジュールが組まれている

LMP3クラスで優勝したユナイテッド・オートスポーツ2号車リジェJS P320
LMP3クラスで優勝したユナイテッド・オートスポーツ2号車リジェJS P320

LMGTEクラスで優勝、同ポイントでタイトルを獲得したプロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSR陣営
LMGTEクラスで優勝、同ポイントでタイトルを獲得したプロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSR陣営