F1エミリア・ロマーニャGP金曜会見(1):「特別な思いがある」ハミルトン、尊敬するセナが走ったイモラで初レース

 2006年以来のF1開催となったイモラ。当時、サンマリノGPという名前で開催されていたF1で、このイモラでレースした経験があるドライバーは、現役ではキミ・ライコネン(アルファロメオ)だけしかいない。

 2007年にF1にデビューしたルイス・ハミルトン(メルセデス)にとって、今回のイモラ訪問には特別な思いがある。それは、ヒーローだったアイルトン・セナが、1994年のサンマリノGPで事故死した場所だからだ。

「もちろん、1994年のことは僕たちみんなの記憶に深く刻まれている。今日、僕はコースを見て回った。歴史あるサーキットに伝統を感じながら、アイルトンが悲劇的な死を遂げた場所も通り過ぎた。それは本当に特別な瞬間だった」

「モナコのトンネルを通過するときも、過去の偉大なドライバーたちがそこでレースしたことをひしひしと感じながら走っている。イギリスGPでレースするときも同じような思いで走っている」

「26年前、僕が尊敬するドライバーがここで愛するレースをし、今度は僕がここで大好きなレースをする。僕にとって特別な思いがある」

 そして、ハミルトンは、1994年5月1日の記憶を語ってくれた。

「僕はカートのレースに参加するために、(イギリス南東部の)ライハウスへ遠征していたんだ。父が真っ赤なボクスホールのキャバリエを持っていて、白いトレーラーを連結して移動していた。トレーラーの奥にガスヒーターがあって、そこで僕はカートを修理する父の手伝いをしていた。たしかカデットカートのリヤタイヤのボルトを締めるのを手伝っていたと思う」

「父がどうしてそのニュースを知ったのかはわからない。たぶん誰かがアイルトンが死んだと父に言ったんだと思う。とにかく、その後父が僕の前で泣き始めたんだ。そんなことは今まで経験したことがなかったので、僕は父から離れて、そっとしておいたんだ。ても、それは僕にとってもかなり辛い経験で、簡単なことではなかった」

「だから、あの週末のことはよく覚えている。その悲しみをレースに注ぎ込んだ。精神的に大変だったけど、確かその週末は勝ったと思う」

2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP イモラ・サーキットのアイルトン・セナ像
2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP イモラ・サーキットのアイルトン・セナ像