【気になる一言】注目集まるレッドブルのシート争い。決断を急がずも「今後2、3週間で結論を出す」と代表

 2020年F1第12戦ポルトガルGPの決勝レースでは、ソフトタイヤでスタートするという作戦が失敗に終わり、ミディアムタイヤでスタートしたメルセデスに対抗できず、マックス・フェルスタッペンの3位が最高位に終わったレッドブル・ホンダ。

 レース後、レッドブルが開いた記者会見で、メディアからタイヤ戦略について尋ねられたクリスチャン・ホーナー代表は、結果的には功を奏さなかったが、「それは“20/20 hindsight(ハインサイト)”だ」と語った。「hindsight」とは「後知恵」のことで、「20/20」は視力の「左が2.0で右も2.0」という最高の視力を表す。つまり、「終わってから物事を見れば、良く見える」という意味だ。

 この会見では、タイヤ戦略に関する質問はじつはほとんどなかった。それよりも多かったのが、2021年のマックス・フェルスタッペンのチームメイトが誰になるかということだった。

 ホーナーは金曜日に「(アレクサンダー)アルボンはチームスタッフからの人気はあるが、メルセデスと戦うためにはもう少しマックスに近づくパフォーマンスを見せる必要がある」と語っていた。

 しかし、ポルトガルGPの予選では3番手のフェルスタッペンから約コンマ5秒遅れの6番手、レースではフェルスタッペンが表彰台をキープしたのに対して、ポイント圏外に終わってしまった。ホーナーはこう言う。

「まずは、なぜアレックスが厳しいレースとなってしまったのかを分析する必要がある。特に彼の左リヤタイヤがなぜあんなに摩耗してしまったのかだ。ほとんどベルトが見えるまで、摩耗していたのだから」

 そして、こう続けた。

「いずれにしても、次の1週間で逆境を跳ね返す必要がある」

 なぜなら、もうすぐレッドブルは2021年にフェルスタッペンのチームメートが誰になるかを決定しなければならないからだ。

2020年F1第12戦ポルトガルGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第12戦ポルトガルGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)

 アルボンにとって、最大のライバルになるのは今シーズン限りでレーシングポイントを離れるセルジオ・ペレスと、今シーズン代役として活躍しているニコ・ヒュルケンベルグだ。

「彼らにとって、レッドブルが第一候補であることは間違いないから、慌てる必要はないが、もう今シーズンはあと数戦しか残っていないから、我々は来年のシートについて検討する時期に来ている。おそらく、今後2、3週間で結論を出すことになるだろう」

 第14戦トルコGPが3週間後だから、アルボンにとって残されたチャンスは事実上、今週末の第13戦エミリア・ロマーニャGPということになる。しかし、たとえエミリア・ロマーニャGPで成績が奮わず、レッドブルが2021年のシートをアルボンに与えることにならなかったとしても、シーズン途中で交代させる予定はないという。

「我々は今シーズン、アレックスと最後までレースすることにコミットしている。チームのだれもが彼に来年のシートをつかんでほしいと願っている」

「確かに2年目でマックスのチームメートを務めるのは簡単なことじゃない。でも、アレックスは一度は逆境を跳ね返した。だから、それを次のイモラでもう一度見せてほしい」

セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
2020年F1第12戦ポルトガルGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
ニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)
2020年F1第11戦アイフェルGP ニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)